第16話 トワイライトと水晶とナンナ
ナンナの年齢はトワより1、2歳年上せっていです(笑)
2階にやって来た2人。
辺りには所狭しと木箱があり色々な端材が乱雑に押し込まれている。
1つの木箱に私はナンナに導かれ覗く。
そこには、小さな水晶の欠片が大量に入っていた。
ナンナはその一つの欠片を木箱から採ると、私の目の前にだして「みて、て」と言うと。
欠片から鈍い橙色に光をだす。
そして、パリンッと割れる。
「1回使うと割れちゃうの」と言うと「はい」と欠片を採って手にのせてくれる。
取り敢えず触れるが割れない。
魔力を集中させる。
パリンッ。
光を出す前に欠片が割れる。
「???」
うん、割れたね…
顔見合わせる2人。
2個目をそっと渡すナンナ。
パリンッ。
「???」
3個目、4個目、パリンッ、パリンッ。
、、、、、、。
沈黙。
ちょっと魔力込め過ぎなのかなぁ。
5個目、6個目、ミシミシパリンッ、ミシミシパリンッ。
ちょっとマシになったかなぁ?
でも、水晶光らないんですけど、、。
ナンナの顔を見る。
驚いてるような顔をし、考え込む。
7個目、8個目、……。
ミシミシパリンッミシミシパリンッ…。
黙々と割る中兄アベルが水晶に手を当て3種の光を放っていた事を思い出し目をあ瞑る。
赤の光、きっとあれは火属性だよねー
ボーボーと燃える火。
ファイアボールとかあるあるだよね。
ピカッパリンッ
緑の光、きっとあれは風属性だよねー
ヒューヒューと吹く風。
ウインドカッターとかあるあるだよね。
ピカッパリンッ。
白の光、きっとあれは光属性だよねー
暖かく包んでくれる光。
ママンが私を癒やしてくれた光。
ピッカーン。パリンッ
あ、余計な事考えてた。
ふと、機械作業のように水晶を置いていたナンナの手が止まっている。
どったの??
「すごーい!すごーい、すごっごほごほっ」
いきなり立ち上がり私に抱きつき興奮しすぎて咽るナンナ。
抱きしめながら分けの分からない私。
なに?この温度差。
ちゃんと説明してよ!
私は心の中で叫ぶのだった。
水晶マスター