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小人族強くあらん  作者: 修心
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諸行無常の響き

幾度も繰り返される戦乱と平穏なる世を繰り返し、ついにこの世界は長きにわたる平和な時代を手に入れたのだ


そしてこの時代世界中に広く多くの小人族が暮らしていた


平和の恩寵を最も受けたる種族として彼らは安寧を得、栄華を楽しみ、繁栄を極めたのである。


しかしその平和な世も幻想の様な物であったなぜならばこの世は冷酷であったからだ


世界は平和とは次なる戦乱の前段階でしかなかった事を再び全ての者に思い出させ


戦う事を死ぬ事を余儀無くさせた


そして戦乱の世とは再び生きとし生ける者達が唯ひたすらに狂気し歓喜し絶望するのみの暗き世である


この凄惨なる争いもまた幻想であればと思いながらも


何者かに操られているかのように、火種が弾け、おさまる事を知らぬがごとく戦火は増していき…


その暗き世が小人族に安寧をもたらす訳も無く、戦乱に巻き込まれぬ道理も無く。

力なきその一族は否応無く争い、争いに巻き込まれたのだ。


その様は世の不運の全てをその一族が一身に背負っているのではないかと思う程に苛烈であり絶望的なものであった。


智ある者は何処と無く消え、才ある者は強きに従い、勇ある者はその小さき手に刃を持ち戦い、美麗なる者は連れて行かれ、技ある者は他に従った。

抵抗なき者は殺され、抵抗せん者は惨殺された。

彼らは常に虐げられし側であったゆえに、

いくつもの氏族が消え、小人族の中でも細分化されているいくつかの種族が滅びた。

小人族は数を減らしていきバラバラに散らばり次第に消えていった。

彼らにとって安住とは死した後にしかなく、希望とは絶望をより深くさせる物であった。





生きとし生ける者全てが、死屍累々たる屍の前に立ち、多種多用な遺体が絶える事なく増していく時代を恨みながら、己の力を嘆きながら生きんとするために武器を取り戦わんとするのである。








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