第2話. 先輩、一緒にテスト勉強しませんか? 4
図書館の時計を見るともう13時だ。お腹すいたな...
「腹へった」
「私もです、どこか食べに行きましょう。先輩」
「先輩は何が食べたいですか?」
「ラーメンセットという食べ物を知ってるか?俺はラーメンセットが食べたい」
「当たり前じゃないですか。もちろん知ってますよ。というか先輩が俺って言ったの初めて聞きました。あ、私ドーナッツ食べたいっ」
「じゃああそこで決まりだな」
「ですね」
◆◆◇◆◆◆
僕たちは図書館をとりあえず出て、図書館から近くの某大手ショッピングモールのフードコートにやってきた。ここならラーメンセットもドーナツも、もれなく食べられるだろう。
「ラーメンセットだ。ラーメンにご飯がついてるなんて、何てすばらしい食べ物なんだ」
美味しいラーメンセット(豚骨醤油ラーメン背油多目にライス大盛りだ)を食べ唄でも歌いたい気分になった。
「♪♪炭す~い化物と、たんす~いかぶつの、夢の、ユメの、コラボだ~ね~」
「何で歌ってるんですか先輩?」
「勉強のしすぎで頭おかしくなりましたか?」
「というか一体なんなんですかっ?その歌」
「お前まさかこの歌知らないのか?アニメは見ないのか?まあいいや」
僕は念願のラーメンセットを味わって食べる。
塩谷桃はおいしそうに某大手ドーナツチェーンのドーナツを次々と平らげていく。
ドーナツの甘い匂いが向かい側に座るこちらの席まで漂ってくる。
ドーナッツは全部甘い味のしそうなドーナッツである。
彼女はこんなに甘いものばかり食べて飽きないのだろうか。
「しかし、私服の塩谷は普段よりさらに子供っぽいな」
「どーせ私は子供っぽいですよ」
「いやいや、これでいいんだよ。これじゃあ二人で一緒にいても周りの人には兄妹に見えるだろ」