第2話. 先輩、一緒にテスト勉強しませんか? 1
ああ憂鬱だ。
中間テストの勉強なんてやってられない。
二年生とは中だるみの時期だ、たるんでないでしっかり勉強しろとか先生は言うが、いくら進学校だといっても大学受験はまだ先だ。中だるんだっていいじゃないか?
と思いながらも、僕は問題集を次々片付けていく。
時計をみればもう11時だ。
突如スマホが明るい音をたてた。塩谷桃からのメッセージだ。
"先輩~数学わかりません、このままじゃ赤点です(涙)今度勉強教えてください(o^-^o)"
"土日部活は休みで、月曜からもう中間テストだぞ、いつ教えればいいんだ?"
"じゃあ土曜日、明日一緒にテスト勉強しませんか?"
"え、一緒に勉強?いいけど、どこで勉強する?"
"市立図書館でいいですか?"
"じゃあ市立図書館、10時現地集合で、寝坊すんなよ"
"わかりました。明日はよろしくお願いします(o^-^o)"
…塩谷桃と勉強か。どうせあいつ授業なんて聴いてないしノートもとってないんだろう。
今までの人生、テスト勉強なんかは人に頼ってやってきたんだろう。まあ仕方ない、利用されてやるか。
しかし女の子と一緒に勉強とか端からみればリア充だと勘違いされるな…