キャメリア前編
私も8才になり家の手伝い以外でも働くすることにした。うちの家は裕福ではなかった、むしろ貧しい家庭だった。大抵の王都の住民は私達の家族と同じような生活をしていた。みんな貧しいのだ。
最初の仕事は農作業の手伝いをしていた。8才だとこれぐらいしか働き口がない。けっこうな重労働だ。毎日家に帰るころには体力の限界で夕食後する寝てしまう毎日だった。
ちょうど王宮では勇者召喚をするということで、メイドの求人がでた。王宮のメイドは貴族の娘かいいとこ出の女子しかなれなかった。お父さんが私の状態を見かねて、王国兵だったこともありメイドの人に雑用見習いで働かしてもらえないかと必死にお願いしてくれた。試しに1ヶ月働いて見て駄目そうなら解雇するという条件で働けることになった。掃除・洗濯・料理と家では一通りやっているので自身があった。
王宮で働き出したのだが、家でやっていることより量が増えただけでさほど大変ではなかった。農作業よりはわたしはこっちの仕事のほうが向いているようだ。お父さんには感謝だった。雑用見習いもてきぱきこなし働いたおかげで1ヶ月が過ぎてもそのまま働くことができた。
そんな時にメイド長に呼ばれた。まさかクビ?
「本日から異世界からこられた方の担当メイドをやってもらいます。」
クビではなかったのだが、まさかのメイド採用決定??
「メイドとして雇用していただけるのですか?」
「いえ、扱いは雑用身らないのままですが、担当メイドをしてもう分多少ですが手当てをだしましょう。」
「はあ。」
いまいち言っていることがよく分からなかった。担当メイドとして働くのは、メイドとして経験のある人がなるからだ。入ってすぐの雑用見習いがいきなり担当メイドになることはない。
私がよく分からないという顔をしていると、メイド長様は答えを教えてくれた。
「あなたも分かっていると思いますが、雑用見習いがいきなり担当メイドとなることはありません。
勇者召喚の話は聞いていると思いますが、それは今日成功し勇者様たちがこの国にこられたと連絡がありました。しかし、その勇者召喚になぜか異世界から職種一般人の人がいたそうです。本来であればここ王宮に住むなどありえないのですが、巫女様・神官長様から王宮で住めるようにと話がきまして、断ることできない状況です。」
メイド長様は”ふぅー”と溜息をついた。そうとう嫌そうだ。
「それでメイド達に担当をと話したですが、まあ全員から断られてしまいまして、」
でも私は疑問に思った、メイド長様から”明日から○○の担当メイドです”とか指示をされて断るメイドはいない。メイド長様の指示を断ることのできるメイドはいないのだ。
「やむなく、雑用見習いのあなたにやってもらおうと思ったのですよ。他のメイドの子達に
雑用見習いの中でしっかりした子はいないか聞いたら。あなたの名前があがったから、どうかしら?」
「私としては、雑用見習いとして働くか、その一般人の方の担当メイドをするかの違いなので
お手当てを頂けるのであれば、担当メイドとして働きたいです。」
「ではお願いします。他のメイドにその方の使用する部屋は指示してあります。聞いて部屋の準備から取り掛かってください。また、分からないことがあれば他のメイドに聞くように。」
よく分からないが、お給料は雑用見習いに手当てが少しついて、担当メイドとして働くことになった。
言われたように、他のメイドの方に部屋を聞き部屋の準備に取り掛かった。準備はいつもメイドの人達について一緒に仕事をしていたので特に聞くこともなかった。準備が終わり部屋で担当になる人を待っていた。どんな人だろう。いい人だといいな。奴隷の如く扱われたらどうしよう?担当の人に期待と不安を覚えながら待っていた。すると”がちゃ”と扉が開き入ってこられた。
「これから、よろしくお願い致します。」
第一印象が大事だと思い。元気よくあいさつした。20才前半ぐらいの男子だした。見た目はそこまで怖そうな人でなく一旦ほっとしたが、入ってこられた方は私を見て黙ってしまった。まあ私もしかたないかなと思う。まだ8才だった。
「何才?ここに働き出してどれくらい?」
「今は8才です。働き出して2ヶ月です。」
私が挨拶すると、黙ってしばらくしたらいきなり質問をされた、しかないと思う。私は8才だから
しかも働き出して日も浅い。ベテランではないのだ。
「今この王宮って、人手不足なの?」
「いえ、そんなことはないですよ?」
「なぜに、君がここにいるのかな?たぶんこれから俺の担当メイドになるんだよね?」
「これから担当させてもらうことになった。ナルシス・キャメリアです。」
メイド長様にこの方の担当をメイドをするように言われているのだ。王宮で職種一般人が住んだことがないので、メイド長様もあまりのりきではないようだ。
「私もよくわからないのですが、これからえーーーーと」
私はまだこの方の名前を聞いていなくてなんてお呼びしていいか分からないでいると
「名前は佐藤浩一だ。俺は職種勇者じゃないから勇者様とこ呼ばなくていいぞ」
「サトウ様ですね」
「浩一でいい。佐藤だと他にもいそうだからな、下の名前で呼んでくれ
俺達の世界では、佐藤って名前は多いんだよ」
「分かりました。コウイチ様。私がコウイチ様の担当なんですが、もし嫌であれば、メイド長デルフィ様に言って頂ければ、変更が可能だと思います。他にも勇者様達を担当していないメイドはいらっしゃいます。」
その後もいろいろお話をしたあと”メイド長と話してくる。”といわれ部屋を出て行かれた。
そこまで担当メイドになりたいかと言われれば、そこまでのこだわりはないでも、働きもしないでお前は駄目だと言われるのは、何か納得出来ないものがあった。
しばらくしてコウイチ様が戻ってこられた。
「どうでしたか?」
「俺の担当は君だと。メイド長に言われたよ」
「私では嫌ですか?」
「まあ正直8才で、担当ですって言われても。ちゃんとできるか心配だよ」
確かに私は8才だ。でもメイドの人達に仕事で怒られたことはない。
「心配されるのも分かりますが、これでも何でもできるんですよ。掃除・洗濯・料理得意なんですよ。料理はお口に合うかわかりませんが、物心つくぐらいから家でやっていましたから。」
コウイチ様にわかってもらおうとアピールしてみました。
「今後よろしく頼むよ。じゃあー、キャメリアって呼べばいいかな」
「はい。よろしくお願いします。コウイチ様!!」
何とか担当メイドとして了承してもらってよかったです。この後の夕食会があるので着替えを渡し着替えてもらうことに。
「では、コウイチ様この衣装に着替えて頂けますか?もうしばらくしたら、夕食会の準備も整いますので、着替えて頂けますでしょうか?」
「わかったよ」
コウイチ様の服はちょっと変わっていた。この国では見たこともない服だった。
「・・・・」
「どういたしました?」
衣装を渡し後に、コウイチ様は受け取った衣装を手に私を見つめてきた。なんだろう?
「俺今から着替えるんだけど?」
「はいどうぞ!」
「俺の裸を見るのかい?」
「すいません。申し訳ありません。」
顔が真っ赤になるのが分かった。お父さんの着替えなんかを普通に見ていたので分からなかった。
始めから失敗をしてしまった。
「着替え終わったぞ」
着替えが終わられたようで、扉を開け中に入れた。
「よくお似合いです。」
着替え終わったコウイチ様の姿は良くお似合いだった。
その後準備が出来たと連絡を受けて夕食会場にコウイチ様を案内した。
私の朝は早い4時起きだ。それから身支度をして軽くご飯を食べる。パンを一つ。そして王宮に向かう。だいたい王宮に着くと5時ごろだ。そこから、昨日の夕食で食べられた。食器類を各部屋から集めてくる。集めた食器を洗う。その作業をしているころに。他の雑用見習いの子らも出勤してくる。
それから朝食の準備である。朝食の準備をしだしたころに他のメイドさん達が出勤してくるのだ。
7時半ぐらいに担当メイドは担当している方を起こしに行く。
担当メイド2日目”よし”と扉の前で気合をいれて扉を開けた。
”もあーー”お酒の匂いが充満していた。昨日夕食会だったのでお酒を飲まれたのだろうと思って特に気にしなかった。まだ寝てらっしゃったので、ゆすって起こした。
「おはようございます。・・・・お酒くさい」
昨日の夕食会でかなりお酒を飲まれたのかお酒臭かった。ゆすっても全然起きる気配はなかった。
が、突然起き上がりトイレに走っていった。
”ピィーーーー ドロドロ ピィーーー ドロドロ”と突然吐いた。
水を飲まれるか聞くと。『頂戴』と言われたので、水を差し上げた。
この状態だと。朝食食べれないだろうなと思い聞くと『無理』と言われた。
「もったいない。」
小声でつぶやいた。
「俺食えないから。キャメリア食べれるなら食べなよ」
小声なので聞こえないと思ったけど、聞こえてしまったようだ。
「いいですか?」
食い意地がはってる感じで、嫌だなと思ったが食べないのであればいいかと気にしないことにした。
「この部屋に持ってきなよ、ここで食べたらわからないだろ」
「それでは・・・・」
トレーに朝食を持って戻ってきた。
「椅子に座って食べなよ。」
コウイチ様に言われトレーをテーブルに置き朝食を食べた。
「いただきます!」
朝食、食べれてラッキーだ。
朝食後はまた、食器を集めて皿洗いをし、コウイチ様の部屋の掃除・シーツの交換、余裕があれば、王宮の掃除などする。それから昼食の準備だ。コウイチ様の昼食をメイドの人に聞くと。勇者様達で作った食材の残りだと言われた。これは夕食もそうだと言われた。
昼食の時間に部屋でコウイチ様をお待ちしていると、訓練を終わられて戻ってこられた。
「ご苦労様です。コウイチ様お昼食は食べられそうですか?」
朝は二日酔いでひどそうだったので気になって聞いてみた。
「ああ食べられそうだ。キャメリアはお昼どうするの?」
「私は支給された物を食べるだけです。まあコウイチ様が食べ終わりましたら、食べます。」
「休憩時間は決められているよね?いつ食べるの?」
「コウイチ様が食べ終わられました後に食器を片付けたあとに食べます。」
「そんなことしていたら休みないよね?」
「ほとんどないです・・・・」
「他のメイドさんも?」
「いえ・・・勇者様たちが食事が終わられた後で調理室で食べられます。」
「キャメリアいじめられてる?」
私のことを心配してくれているだろうが、コウイチ様は少し変わってらっしゃる。上流階級の人達は担当メイドの食事がどうとか気にしないからだ。むしろこちらから言わない限り気にとめることはないからだ。
「えっと、雑用見習いはいつもこんな感じなのです。昼食のお手伝いをしてメイドさん達が昼食を持っていってる間、食べるんです。メイドさん達が食器をさげて戻ってきたら、また仕事再開です。」
「キャメリアは今はメイドだよね?」
「私の立場はメイド見習いだそうで、雑用見習いではないですけど正式なメイドでもなくてですね・・・・・」
「ちょっと給料は上がったけど扱いは前とあまり変わらないと?」
「まあそういうことですね・・・はははあ!」
「朝食じゃないですが、他の勇者達様と違う食事になります・・・・」
「具体的には?」
「勇者様達とか残り材料で、私が調理します。」
「別にいいじゃない!」
昼食の準備中に言われた内容をコウイチ様にお伝えした。勇者様達の残りの材料と伝えたら、お怒りになると思っていた。しかしコウイチ様はあっさり了承された。びっくりである。
「じゃー。貰えるだけ貰って昼食を作って。一緒に食べよう!」
「いや、一緒に食べるわけにはいきません!」
「こっちの世界で俺は誰も知り合いがいない。はっきり言ってキャメリア以外まともな知り合いがいない。特に食事ぐらいは誰かと話しながら食べたいんだ。駄目かな?キャメリアが本当に嫌なら無理にとは言わないよ?」
「いえ、本当に宜しいのですか?朝食も頂きましたし・・・」
「気にすることはないよ。何でそんな多く作るか聞かれたら。俺が大食いだと他のメイド達に言えばいい!悪いがあまりゆっくりもしてられない。朝の集合で遅れてきたやつが怒られていたからゆっくりもしていられない。」
「騎士団長様ですね。声がこの王宮にまで聞こえてきていましたよ。怒鳴り声始めて聞きました。
分かりました。ではお言葉に甘えさせて頂きます。ただ料理の味は期待しないでくださいね・・・」
「料理も得意って言ってなかたっけ?」
「お口に合うかわかりませんと言いました!」
「ふふ。キャメリアが一生懸命作ってくれて料理ならちゃんと食べるよ。よほどでないかぎり!」
「うーーー!」
「頼むよ!」
驚いたことに、昼食を二人分作って一緒に食べようと言われた。私としてはすごく有難いことなのだが、複雑な気分だった。コウイチ様に気に入ってもらえるよう一生懸命、昼食を作ることにした。
「どうですか?」
お口に合うか、非常に心配だった。家で作ったときは家族が食べれくれているが、みんな”おいしい”と食べてくれている。料理は下手ではないと思うが、心配だ・・・・
「普通においしいよ!」
「よかったです!」
お口に合ったようでなりよりだった。
その後、各部屋の皿を片付け、皿洗い。夕食の準備とお風呂の準備(お湯を沸かす)、お風呂場の清掃。
15時過ぎにコウイチ様が部屋に戻って来られるので、一旦部屋で待機。戻ってこられたら、お風呂を準備する。お風呂に入られている間に、夕食を作り。部屋に用意する。お風呂からあがられたら、着替えをうけとり、夕食の説明をしたら、勤務終了。
家に帰り、洗濯、夕食の準備して、体を拭く用のお湯を沸かす。日が暮れてくると、おばちゃん・お父さん・お母さんが仕事から帰ってくる。みんな順番に体を拭いて一日汗を流していく。私は最後だ。みんなお湯で体の汗を流し終わったら。家族全員で食事を食べる。食べ終わったら、お母さんと二人で食器を洗い片付けてしまう。私は食器を洗いながら、お母さんと今日会ったことを話すが大好きだ。話し終わらなかったら、洗い終わったあともお母さんとおしゃべりして、早めに寝てしまう。今日はコウイチ様のことでお母さんと遅くまでおしゃべりしてしまった。
私はいつもこんな感じで一日を過ごしていた。




