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第3楽章 2 ~不思議なんだよね~

あの時の街が、目の前に広がっていた。

あの、丘の上の、真ん中に立って。

どうしても病院を探そうとする僕と、

何も変わらずただ在る丘が静かなことだけが同じで。

僕はしばらく、その風の音と広い景色に見惚れていた。

しばらく経ち、背景に少し違和感を覚えつつ、吹いてきた風を感じていると、

唐突に後ろから声がした。

聞き慣れた声で、

ずっと謝りたい人の声だった。

「よう、ボスw」

振り向いた僕は、僕自身を感じないほど、信じられない光景に目を疑った。

ヴェルディ…もとい、その少年の姿は、

見えなかった。

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