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第2楽章 1 ~目覚めの時でした~
「おはようございます。お目覚めですか。」
温い心地の中、僕は目覚める。
体が、宙を浮いているかのように軽い。
「ここ…は…?」
「ここは、上界と呼ばれる天使達のセカイ。
あなたは、天使として生まれ変わったのですよ。」
天使…?どこかで聞いたことがあるけど…?
…待って、何か、思い出せそうなのに…っ
「あなたには、人間の魂を集める仕事をして頂きます。それが使命であり、人間だった頃の罪滅ぼしです。」
「…罪…滅ぼし…?」
「ええ。天使になる者は、決まって何らかの罪を犯してきました。小さくても、大きくても、罪は罪。余程のことが無ければ、罪のある死人は天使になる他無いのです。」
「…僕は、何の罪を?」
「それは、あなた自身が見つけなければいけません。さあ、お行きなさい。天使として、罪を悔い改め、生まれ変わった時に同じことを繰り返さない為に。」
気づくと、僕は丘の上にいた。