第8章 リハビリが始まった
次の日見舞い時間になるとまずはお店の店長と副店長がフルーツバスケットを持って来てくれた。「奥さんは気の毒でした。佐久間のお加減はどうですか?」店長が佐久間の顔を見て尋ねた。「すいません。正直、まだ痛いです。穴を空けて申し訳ありません。」佐久間は店長の目を見て頭を下げた。「我々も佐久間さんが戦力だっただけに残念です。回復したらお店に出れる状態までにしてください。待っております。」綿引店長は佐久間を見て微笑んだ。「手の方は後遺症はありませんか?左腕を切られたんですよね。」井上副店長が心配した。「この通り大丈夫です。指は五本動くし、作業には問題ありません。来週からリハビリも始まりますし。」佐久間は井上副店長の目を見た。「お店の方は、テレビ雑誌の取材でテンヤワンヤです。こちらには来ていませんか?」綿引店長が佐久間の目を見た。「病院側で取材拒否していただいている見たいですよ。」佐久間が綿引店長の目を見た。「我々もそうするか?井上君」綿引店長が井上副店長に指示した。「ニュースでみたが君は犯人を未成年と知らずに付き合って不倫関係にあったっていうのか?」綿引店長が尋ねた。「はい。まったく知らずに付き合っていました。彼女はキャバ嬢だったのでこっちとしても20歳以下なんてかんがえてもみませんでした。1年付き合って、彼女の誕生日だと言う日に告られまして、私、今日で18歳になりました。なんてね。そんな調子ですから。それで今まで17歳の子と付き合っいたの?うん。ですからね。」佐久間が正直に話した。「倫理的に問題になる点だからハッキリさせておきたくてね。騙されたでいいね。」綿引店長が佐久間の目を見て念を押した。「そこをこだわる理由は何ですか?俺を悪者にしたくないという所にあるんですか?店長?世間はそんな言い訳に騙されないですよ。絶対に。自分的には知っていたでもかまいませんが会社的にまずいのであればそれに従います。私も組織の人間ですから。敏彦は綿引店長の目を見た。「佐久間君的にも会社的にもそちらの方が都合が良い。私もだがな。悪いな佐久間君。」綿引店長が敏彦の目を見て優しく微笑んだ。「私は店長のおもうがまで結構です。店長に迷惑をおかけしなければと思います。首になっても構いません。」敏彦は店長の目をじっと見つめた。「佐久間君が辞める事はない?私は是非いてほしいんだよ。中途採用で佐久間君見たいな貴重な人材は珍しいのでね。黒澤君も君をかってる、」店長が敏彦の目をじっと見つめた。「そうでしたか?嬉しいお言葉有り難うございます。」敏彦も店長の目をじっと見つめた。「佐久間さん、従業員が見舞いに来たいと言っているのですがこさせても構いませんか?お身体にさわるなら遠慮させますから。」井上副店長が敏彦の顔を見た。「来ていただいて結構ですよ。手ぶらでと言ってください。」敏彦は井上副店長の目を見た。「精肉部の黒澤マネージャーや竹岸から帰って来た国府田君が会いたいと言ってますよ。精肉部のメンバー全員も後でそうちたえます。」井上副店長が佐久間の顔を見た。「是非お待ちしております。とお伝えください。」敏彦は井上副店長の顔を見た。「長いしては、申し訳ないからこの辺で失礼するから、井上君。帰りましょう。退院はいつ頃になりますか?」綿引店長が佐久間の顔を見た。「月末には退院出来ると思います。リハビリがこれからありますので、」佐久間は綿引店長の顔を見るとベッドサイドに白衣を来たがたいの良い先生が見えた。「佐久間さん。今朝、看護師から連絡があったと思います。理学療法士の米倉です。宜しくお願いします。2時からですのでその服装のままで結構ですねでスニーカーに履きが植えて病院内を歩き散策します。」米倉は佐久間の顔を見て優しく微笑んだ。「我々はこれで失礼する。お身体をお大事に。復帰を首長く待っております。」綿引店長が井上副店長が声をかくて、病室を出て行った。「有り難うございました。」敏彦は二人の背中に声をかけた。今度は白衣を着た女医がベッドサイドに着た。米倉と挨拶をしていた。「本日から佐久間様の担当いたします。作業療法士の藤原です。お怪我なされた左手のリハビリを重点的に行います。宜しくお願いします。米倉さんの後3時からです。ベッドサイドにお迎えいにきます。」藤原は佐久間の顔を見た。「私は2時にベッドサイドに迎えにきます。」米倉は佐久間の顔を見て部屋を出て行った。藤原も一緒に出て行った。いよいよリハビリが始まる少し嫌な予感がした。やってみると予想以上に簡単な事が出来ないでいたのである。2時に米倉が迎えに来た。敏彦はスニーカーに履き替えて待機していた。「ヤル気まんまんでいいですね。」米倉が佐久間の顔を見て微笑んだ。「歩いていて痛い時は早く言ってください。」米倉は佐久間の目を見てニコリ微笑んだ。「はい。わかりました。」佐久間も米倉の目を見た。「そんなな激しい運動は今日やりませんから。」米倉は佐久間の顔を見た。「助かります。」佐久間は米倉の顔を見た。「それでは1階のコンビニまで歩きましょう。」米倉は敏彦の腰のあたりを押さえて部屋を出た。一人で歩いて始めて部屋を出る事に少し感動した。二人は、無言でコンビニまで歩いて来た。敏彦はハアハア言ってコンビニ前のベンチに腰掛けた。生まれて始めて歩く事がこんなに大変な事だと思わなかった。「寝てばかりいると歩けなくなります。そう言う方がいなくなる為に我々理学療法士が居るわけです。佐久間さんみないな若い方でもきついですからお年寄りになるともっときつくなります。それで歩かないで寝たきりになるんですよ。お腹痛くないですか?」米倉は敏彦を気遣いの横顔を見た。「痛くないですが、歩くのがなんか辛いです。」敏彦は米倉の横顔を見た。「それをこれから徐々に戻していきましょう。」米倉は敏彦の横顔を見た。「これから、リハビリルームに行って階段の登り降りをします。後、まっすぐ歩けるか確認します。じゃあ行きましょ。」米倉は敏彦を右腕を掴んで立ち上がった。リハビリルームに入ると沢山の人が運動をしていた。ここの施設は初期段階の人達です。脳外科があるので脳梗塞とか脳出血の患者様が多いです。後でやりますが白線の上を真っ直ぐ歩いてもらいましが脳の病気をした方は真っ直ぐ歩けなくなるんです。左へ左へ曲がっちゃいます。階段登り降りやりましょう。こちらへ。」米倉は敏彦を階段の前煮立たせた。「どうぞ、一番上まで行ったら向こう側へ降りていってください。とりあえず手すりにつかまっても結構です。どうぞ。」米倉は敏彦の顔を見て微笑んだ。敏彦は手すりに掴まり階段を3段上がって向こうに3段降りた。ちょっと怖かった。「なんか怖さを感じました。」敏彦は正直な気持ちを吐露した。「こんどは直線の上を歩いてみましょう。これ、この上をこうやって歩きましよわう。どうぞ。」米倉は敏彦の顔を見た。敏彦は直線の上を真っ直ぐ歩く事は出来た。ちゃんと歩けた自信はあった。「良く出来ました。歩けますね。傷は痛みませんか?」米倉は敏彦の顔を見て微笑んだ。「傷の大丈夫です。でも緊張しています。」敏彦は米倉の顔を見た。「そうですか?失敗しても良いんですよ。それでは部屋まで帰りましょう。ノンストップで歩ききりましょう。」米倉は敏彦の顔を見ると敏彦の腰の上に手を置いた。敏彦はベッドサイドまで歩いた。「帰ってきました。ご苦労さまでした。明日は外を歩きます。桜の季節なので病気のまわりの桜がきれいですよ。この数日で開花しました。明日も2時にきます。」米倉は敏彦の目を見て笑みを浮かべた。敏彦はスニーカーを脱いでベッドの上に寝転んだ。3時になると作業療法士の藤原がベッドサイドに来た。「お待たせいたしました、リハビリルームへ歩いていきます、」藤原は敏彦の顔を見た。テーブルにはぐちゃぐちゃになったバスタオルが何枚かおいてあった。「これをこうして四角を合わせて畳むだけです。かんたんです。佐久間さんの場合は手術した先生がけんも筋も切れてないから通常通り出来るだろうとおしゃてましたから。」藤原は敏彦の目を見た。敏彦は綺麗な先生だと改めて思った。敏彦は言われた通り5枚を綺麗に畳む事が出来た。「脳の病気をした方はこれが出来なく無ちゃうですよ。佐久間さんは大丈夫!問題なし。次はこの積み木を重ねてください。こうやって。」藤原は見本を見せた。敏彦も言われた通りやる事が出来た。「問題なし!」藤原は敏彦の目を見た。「今度はこの玉をお箸でつまんでこちらの皿に移すだけ。こうやってやって見てください。」藤原は敏彦の目を見て、お手本を見せた。敏彦は左手でお箸を持った事がないのでほとんど出来なかった。「先生、俺、左利きじゃありませんから無理ですよ。」敏彦は藤原の目を見て困った顔を見せた。「お箸は使わないで指でつまんでください。」藤原は敏彦の顔を見た。敏彦はスラスラと出来た。指ではつまめた。「良く出来ました。」藤原は敏彦の顔を見て微笑んだ。「今日で私の作業療法士としての診察は終わります。手は問題なく使えるでしょう。安心してください。ご苦労さまでした。」藤原は敏彦の目を見て優しく微笑んだ。作業療法のリハビリは終了した。理学療法士のリハビリは益々ハードなものになる。