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隣の美少年  作者: ゆき
10/11

帰還

祝勝会は国をあげて盛大に行われた。


遥は救世の勇者として銅像になるらしい。


「二人には本当に世話になった」

ジークが頬笑む。


「私は何も…」

そう言うと「マールがさみしがるな」と笑った。


遥が国王陛下に呼ばれる。

遥がいなくなるとジークは「番犬がいなくなった」とウインクした。


「あなたのやさしさ、おだやかさに私も救われた。私を友と言ってくれるか?」


私はうなずいた。

「私もジークが好きです。立派な王様になってくださいね」


ジークは「最後に一度くらいなら許されるだろう」と私をふわっと、やさしく抱き締めた。


そして、ジークも呼ばれて行った。


遥が戻ってくる。

「浮気はだめだよ」


私は笑う。「そんなんちゃう」


「蒼子は隙がありすぎるから…」

遥がため息をつく。


私は遥の手を握った。

「いらん心配せんでよろし」


「僕、尻にひかれちゃうなあ」遥がぼやく。


私たちは顔を見合わせて笑った。



◇◇◇


翌日、はじめにこの国に呼ばれた部屋に私たちはいた。


「今から帰還術を行う」


ジークが宣言すると、黒いローブ姿のおじいさんたちが竜の心臓石を持ってやってくる。


私たちは握手する。

「さらばだ、友よ」

ジークの言葉に胸が熱くなる。


「さよなら」

「ありがとう、またね!」


次の瞬間、私は意識を手放した。





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