3か月後
3ヶ月後
自宅の電話が鳴る。
相手は荒井であった。
「もしもし、理佳さん?」
「はい、久しぶり」
「先月会いましたよね、みんなで。」
「そうだったね。ところでどうしたの?荒井君が電話掛けてくるなんて珍しいね」
「うん。LINEでみんなに知らせる前に理佳さんに確認したくて。俺、半年後に結婚する事になった」
「良かったね。荒井君付き合っている人いたんだ?」
「クリスマスライブの後に、会場にいた子なんだけど」
「紹介してくれればよかったのに?」
「LIVEが終わってみんなで病院に向かう時に、会場を出る間際に手紙だけ受け取ったんだ。それがきっかけで、付き合う事になったんだ。」
「そうだよね。あの時はバタバタだったもんね。それにしても結婚決めたの早いね」
「うん。俊と理佳さんが結婚の素晴らしさを教えてくれたから、俺達も盛り上がっちゃって」
「そうなんだ。後で俊にも言っておくね。きっと喜ぶわよ」
すると、ためらいながら荒井が話す
「それで、またHOPEで演奏して欲しいんだけど・・・」
「もしかして、出産日の事?」
「うん。たしか同じ時期だったなと思って」
「うん。でも、多分大丈夫だよ」
「えっ何で?」
「俊が天国で神様に言ってくれるから」




