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神様へのプレゼント  作者: 鈴月桜
第5章 結婚
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苦悩

不動産屋に着き、目当ての物件を確認する。

まだ空いていたので、仮契約を済ませた。その後、物件を確認しに不動産屋の車でアパートを見て、再度、本契約を済ませた。

来週の土曜日の、10月10日に引き渡しとなった。

10/17が理佳の誕生日なので、17日も良かったが、その日はhopeの練習日なので1週間前にした。

契約を済ませ、不動産屋を出た時には、7時近くなっていた。

理佳「結構時間が掛かったね?お腹も空いたし、何か食べに行く?」

俊「そうだね。何処で食べようか」

理佳「近くのファミレスで食べよっか?」

俊「うん」

二人はファミレスに入って行った。

俊「hopeの事なんだけど、出来たら本当に辛くなる迄、続けたいんだけど、どうかな?」

理佳「俊が辛く無ければそうしましょ。」

俊「あと、サプライズプロポーズなんだけど、10月17日の練習の終わる時、朱莉が入って来てからプロポーズするプランだったんだけど、どうしようか?」

理佳「今の私達の話もしないと行けないから、朱莉が入って来たら、結婚の事と病気の事を皆に話そう。」

俊「そうだね。違った意味のサプライズになっちゃったね。」

理佳「俊、皆に言うの辛く無い?」

俊「うん。今迄の事に比べたら、全然大丈夫。この事が分かった時の理佳に話す時が一番辛かった。」

理佳「幸せになろうね。」

俊「生きている間、幸せにするよ。」

理佳が怒った顔をして

理佳「俊!」

俊「ごめん」


遡る事1日前

高崎が皆にLINEを送る。

「今度の岩崎達のサプライズ・プロポーズの時に、岩崎達には内緒で、俺達もサプライズ演出を考えませんか?明後日の日曜日スタジオ予約したので、集合しよう!!!」

皆からOKの返信が帰って来た。

篠崎のLINEには、朱莉も連れて行きます。と書かれていた。


日曜日スタジオ

昼に集まるのは、本当に久しぶりである。

朱莉は子供を親に預けて、篠崎と共にスタジオに入って来た。

高崎「プロポーズが成立した時に、祝福ソングを演奏出来ないかな?」

朱莉「そうだと思った。そう思って考えて来た。」

高崎「俺も考えて・・」

高崎が話し終わる前に朱莉が話す。

朱莉「それと最後では無く、岩崎君に早く来て貰って、大城さんが来た時に、岩崎君が歌って思いを告げて、プロポーズってのは、どうかしら?」

荒井「最初のプランより、全然いいと思う。」

朱莉「でしょ。」

得意顔をしながら、高崎を見下す様に見る。理佳は続けて話す

「それで曲はKANのプロポーズって曲にしようと思う。

高崎「俺、その曲知らない」

荒井「hopeでの二人の関係で言えば、いいかも。サックスは下手では無いけどね。」

篠崎「hopeの最初の文化祭で、大城の声をえらく褒めちぎっていたし、この曲の歌詞と被っていて、ぴったりの曲だと思った。」

KANのプロポーズが流れる

荒井が持って来たパソコンから音楽が流れる。

曲を聴き終わり

高崎「しょうがない。皆がこの曲を押すなら、この曲でいいよ。」

篠崎「歌詞聞いたら、これしかないと思ったんだろ?」

と高崎をいじる。

高崎「バレた?」

と言い、皆が笑う。

高崎「じゃあ、俺がLINEで岩崎に言っておくよ。」

篠崎「電話すればいいのに」

高崎「電話して、横に大城がいたら、バレちゃうかもしれないだろ。岩崎が曲を聞き直したらバレバレになっちゃう。」

と先ほど朱莉にされた様に、見下しながら、篠崎を見る。

荒井「じゃあ、岩崎には内緒でhopeのHPでライブ映像流しちゃおうかな。この頃アクセスが増えているから、もしかしたら、誰か見るかもしれない。当日の試行2、3時間前に予告をHPにアップしよう」

高崎「それは、面白い。記念に録画してDVDをプレゼントしてあげよう。結婚式でも使えるしね。」

と、にやけながら話す。

これは皆が賛成した。

そして、楽譜を配り、練習を始めたのであった。


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