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◇7 ダンジョン講習 そして魔力鍛錬について

「大振りすぎる!隙を無くせ!その戦い方じゃ多対一では勝てんぞ!」


「お……おうッ!」


「魔法を放つまでが遅すぎる!不意打ち以外じゃ使い物にならんぞ!」


「はッ……はいッ!!」


「打つタイミングが悪い!味方に当てたいのか!」


「すみません!」


ブラントさんが叫ぶ。


ラルフが前衛、俺が後衛、ブラントさんが俺のすぐ近くでいつでも割り込めるようにしている。


俺らは既にヘトヘトだった。




—————————————————————


起きた。

すぐに朝食を摂り、ギルドの途中の店で携帯食を二日分用意した。

ギルドの扉を開けると既にブラントさんがいた。

早いなぁ、ちゃんと朝食とったのだろうか?


「よし、そろったな。早速お前たちが行くと言っていたダンジョンに向かおう」


「はい」


移動中、なぜ大岩なのか聞いてみた。

前衛として敵の攻撃を受けつつ、まるで大岩が降ってきたかのような、重い振り降ろしで敵を倒すことからついたらしい。

おお、話を聞くだけで強そうだな。


ダンジョンの見た目は洞窟だった。中はとても暗い。

ブラントさんはたいまつを灯した。うん、俺らだけだと確実にたいまつは持ってきてないな。

昨日言われたことの意味をひとつ、さっそく理解した。


「ほら、いくぞ」


そういわれて、俺らは顔を見合わせた後、ブラントさんについていった。




—————————————————————


ここで冒頭に戻る。

今戦っているのはゴブリン四体。

六体いたが、俺の火魔法とラルフの短剣で、それぞれ一体ずつ倒した。

火魔法を使っているのは、単に雷魔法を飛ばしたことが無いからだ。

使ったことのないものなんて、怖くて使えやしない。

俺の火魔法を見ていたブラントさんは、少し驚いた顔をしていた。

俺の魔法はすごいらしい。

ちなみにさっきからゴブリンを倒し続けているため、俺とラルフで合計二十体は倒している。


討伐報酬である耳は俺ら二人で等分することにしている。

常時出されているゴブリン討伐の依頼も、Fランクであるため、ランクアップのための依頼として数えられる。どうせならランクアップも一緒にしてしまおう、ということだ。


そういえば、ブラントさんと俺らはパーティ登録をしていない。今日一日だけだから、別にいいだろうということだった。

ちなみに、パーティ平均ランクが足りないからと言ってパーティ登録をせずに、一緒に依頼をし、報酬を分けた場合、罰則を受ける。

まぁ、そりゃあそうだよな。



ゴブリンを倒し終わった。体がだるい。魔法の使いすぎだ。

思わず座り込んでしまった。

ラルフもずっと短剣を振りっぱなしだったから疲れているだろう。

既に座っていた。


「おい、ギル」


ブラントさんに話しかけられた。


「お前は、魔法の才能がある。魔力の訓練はちゃんとしているか?」


「いえ、魔法の出し方だけとりあえず教わった感じで、魔力を高めるとか、そんなことは一切してません」


ブラントさんはやはりといったような顔でうなづき、本職じゃないから詳しくは分からんが、と魔力の鍛え方を教えてくれた。

ありがとう、これで強くなれる。

正直言って強くなる方法なんてわからなかったからね。

一応、異世界にきてから朝起きるたびに腕立て伏せとか、少しだけやってたんだけど、強くなってそうな気はしなかった。


ブラントさんは俺に説明を終えると、ラルフにも何かを説明していた。

盗み聞きしてみると、俺と同じように鍛え方についてらしい。

短剣の型を教えてもらっていた。素振りも毎日やれと言われていた。

ラルフはなにかを継続してやることが苦手そうなタイプに見えるが、真面目に聞いて、うなずいていた。

ゴブリンとの戦いで、無駄と力不足を実感したんだろう。

こういう素直なタイプは伸びる。ラルフは強くなりそうだ。

俺も負けないようにしないとな。


そのあと、十分ほど休憩を取り、さらに奥に進んだ。


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