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アラサー高校生  作者: 小大丸
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昔の夢を見た

俺は昔の夢を見ていた。

両親が事故で死んで僕は小さい弟と妹を養う為に中学を卒業してすぐに働き始めたのである。

弟が3歳と妹が1歳。

生きていく為、家族の為に働かなくてはいけなかったのである。

親戚に迷惑をかけ弟と妹を預かってもらう為に必死に働いた。

いままで、ほとんど働くことがなかった僕は何をしても上手くいかず途方にくれそうになったこともあるが、

弟と妹の顔を思い出し、歯を食いしばり、食らい尽いていく日々、過去を考える余裕すらない。

進むしかなかった日々。

働き出して4年。妹の5歳の誕生日。

親戚がもう預かることが出来ないと言い出したのだ。

給料の半分を毎月渡し、両親が残してくれた遺産も渡していたはずなのに人とは薄情なものだ。

無くなればもう用済み。

幸いなことに給料の半分と生活費を渡していたが一緒に住まわせてもらっていたので、その分を貯金していた為、

弟と妹を引き取り小さなアパートを借りて親戚の家から出たのである。


小さい兄弟を抱え俺は毎日に疲れ切っていた。

なんで俺だけこんな苦労しなきゃいけないんだ!?

疲れがピークを超え兄弟が重荷になっていたのである。

もう施設に頼ろう・・・

もう無理だ。仕事をしながら子供の世話まで手が回らない。

最後にご飯でも行って、その足で連れて行こうと思い近くのファミリーレストランに行ったのである。

普段はお腹が膨れるものを頼むのだが、

最後だと思うと好きなものを頼んであげようとお子様ランチを注文してセットについている玩具を喜んで選んでいる弟と妹に本当にすまない気持ちになりながら

最後の晩餐を食べ、帰りに弟が俺に突然。いいんだよ。僕たちの事はにぃちゃんが無理してるのはわかってるんだ。

おばちゃんがいつも言ってたんだ親のいない子は施設てとこにいれるって。

胸が張り裂けそうになった。俺は弟と妹を抱き泣き出してしまった。

俺はなんて事を考えていたんだ。

俺がしっかりしなければどうするんだ!!

弟と妹を立派に俺が育てなければいけないと心に誓って家に帰って、一緒の布団にはいったのである。


目が覚めると目から汗がでていたようで目が真っ赤になっていた。

やっべー今日から初日なのに目が真っ赤じゃん。

目薬を差し落ち着いてから家を出たのである。


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