セレブのクッキー
何気なく時計を見ると・・
8時、なんだまだ8時か。
ん?8時??
ヤバっ寝過ごした!?
くっそー朝のランニングと占いを見逃した!!
なんて日とりあえず用意をして5分で家を出た。
なんとかギリギリでス◯バに間に合ったわ。
とりあえず昨日買ったボトラーで注文してみた。
結構初めてのことって緊張するんだよな。
「いらっしゃいませ。本日はどうされますか?」
「こいつ(ボトル)を一杯で注いでください。」と渡してみた。
ちゃんと伝わったようでボトルに入れている最中に何気なく食べる物を見ていたらハートのクッキーに目がいき。
「すいませんついでにハートもいただけますか?」
「え?私のハートですか?」と頬を染めていた。
一瞬、時が止まり気付いた俺も顔も真っ赤になり言葉足らずを悔やんだ。
指を指し「ハートのクッキーの事です」とジェスチャーしたら耳まで真っ赤にしていた。
レジを終え商品を受け取るときに「急に言われるとドキッとしてしまいましたよ。又のご利用お待ちしております。いってらっしゃい。」と言われなんだか距離が近くなった気がしてなんだか嬉しくなった。明日もハートのクッキー頼もうと心に誓った。
教室に入りさっき買ったばかりのコーヒーとクッキーを食べていると隣の宮下がワナワナと
「その食いもんはなんだ!?」と聞いてきたのでセレブのクッキーだと教えてやった。
ちなみに一枚270円くらいだと教えてやると雑誌を取り出しこれと同じ値段やないか!?と悲しんでいた。一口おくれと懇願してきたので半分割ってくれてやると
「これがせ、セレブの味なのか!?以外に甘すぎないのに後に残る味だ!!」と言い出したので言ってやった
「甘すぎるのはお子ちゃまの食べ物なんだよ。いい大人は量より質で満足感を得るものだ。」
なかなかいい事を言ってやった。
「か、神だ!?」と感銘を受けていた姿を見てコーヒーを吹きそうになった。
やはり高校1年の財力は知れている。入学の当初からバイトしたりするやつもほとんどいない為、お昼代500〜1000円持ち歩いてるくらいだろうと優越感に浸っていた。
大人の独り身は好きな時に欲しい物を手に入れれる財力!!
例えばこいつら連れてファミレスに入って好きなだけ奢ってやると言えば一生ついてくるんではないかと思うレベルである。
同じ歳のやつにファミレス奢っても心の底から感謝などされない。否、逆に恩着せがましいと思われるのがオチであろう。
しかし、まだ世間に疎い子シツジちゃん達だとどうだろう?考えただけで鳥肌が立ちそうになる。
初々しい反応をみるのが、た、楽しすぎる。
優越感に浸っているとドアが開きホームルームになった。