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第九話 つばぜり合い

え〜、テストやらなんやらがあってかなり遅れてしまいました。今回は戦いだけでいつもより短いのでややボリュームダウンかもしれないです。以後気を付けます。

〜〜自衛隊第二基地、航空場〜〜



 はりつめた空気、そして風の音がするほどの静けさに自衛隊第二基地航空場はつつまれていた。


 それは、最強の軍団であるエンドレスチェックスの一人ナイト2、さらにはそのエンドレスチェックスの司令のプレイヤー・ガグルの側近、そして、俊士達を苦戦させたシャドーデーモンの強化体を難なく倒した自衛隊内で開発された地球の守護者、PGK-v.7の改良型であるPGK-v.8。


 この三人による三つ巴の戦いが始まろうとしていたのである。


「凄い緊迫感だ・・・。これからどんな戦いが繰り広げられるんだろう?」


 ナイト2の攻撃で退避した久瀬少尉達は遠くからその様子を眺めていた。


 するとその緊迫感を破る様にナイト2が口を開けた。


「シラリー・・・まさか、貴様が来るとはな」


「貴方程度の者が私に対して貴様などと言うなど、やはり貴方は弱い裏切り者ですね」


「俺が・・・弱いだと?」

「えぇ、そう言う風に強がりを言って自分の弱さを誤魔化している。正直に自分の弱さを認めたらどうなんですか?」


「黙れ!!俺は弱くない!!見ろ、この俺の鎧をこのどんな色をも認めない紫を!これが今の俺の強さだ!昔とは違う!!」


「言っても無駄みたいですね。まぁ、いいです。あと今日は貴方とも手合わせ出来るなんて幸運ですよPGK」


「性格にはPGK-v.8です。どうやらあなた方の方で何かしらの都合があるみたいですが、私には関係ありません・・・。私は地球を守る為にあなた方を消滅させましょう」


 そう言うとPGK-v.8(以下辻森)は左側に着けている機械太刀を鞘から引いた。


「ふふふ、ではそろそろ血のサバイバルを始めましょうかねぇ?」


 と言うとシラリーは腹に手を突っ込み始めた。

 シラリーの腹から大量の血が吹き出ると、シラリーは腹から手を引き出した。その手には銃と血管が握られていた。


「ふん、相変わらずえげつねぇな」


 そう言ってナイト2は槍を構えた。


「「「行くぞ!!」」」


 そう言うと三人は一度に飛び上がり、空中でぶつかりあった。

 しばらく武器同士がぶつかりあっていたが、シラリーはバックして、そこから出ると、持っている銃で辻森とナイト2に向かって発砲した。


 二人はそれをよけた。

 そしてナイト2が槍から波動砲を出した。

 辻森はそれを避けると、ナイト2に向かってロケットランチャーを放った。


「く、おのれ・・・」


「ナイト2。よそ見はメ、ですよ!」


 と、シラリーがナイト2を蹴り飛ばした。

 それを食らったナイト2は航空場の一番端の壁にまで吹っ飛んでいった。


(蹴りだけで、あそこまで飛ばすとは・・・やはり彼女はただ者ではありませんね)


「あなたもよ!PGK!」


 そう言って、シラリーは辻森に向かって銃を撃った。

 辻森は銃弾をかわすと、シラリーに向かってジャンプし、機械太刀で斬り掛かった。

 それを腕で止めるシラリー。


「あははは!!地球最強の兵器のあなたでも私の腕に傷を付けられないみたいね!」


 シラリーがいうように、辻森が斬りつけた腕には機械太刀の刃が通っておらず、シラリーの腕には傷一つない。


「いえ、これが狙いですよ。みなさい!」


 そういうと辻森は機械太刀がシラリーを斬り付けた時の衝撃を利用し、後ろに大きく宙返りをすると背中についていたスラスターを吹かせ、位置を調整すると、スラスターの勢いでシラリーを殴り、地面に突飛ばした。


「く・・・、忘れていました。あなたが改良されていたのを・・・」


「どうやらこのPGKが飛べなかったということをやはり見抜いていたようですね。しかし、そんな事はもはや過去の話し。あなたの持っていると思われるデータは私には通用しません」


「ふん、まぁ少し油断したけど。そんなの全然効かないですよ!!」


(・・・確かに奴の身体に傷はない。なんていう生物でしょうか・・・)


 シラリーは立ち上がるとすぐに辻森に向かって銃を撃った。

 辻森はそれをかわしてマグナム銃とショットガンでダメージを狙うがこれも効果がない。


 シラリーは徐々に間合いを詰めると辻森に高速に近いともいえるスピードで動き、攻撃する。


 辛うじて避ける辻森だが徐々に追い詰められていた。


 そこに先程、遠くにとばされていたナイト2が凄い勢いで駆けて来た。


「うおらああああああ!!!!」


 ナイト2は槍を突き立てるとそこから波動砲を発射した。


 それに気付いた辻森は急いでそれをかわした。


 しかし、シラリーはそれを受けた。


 それを見たナイト2は歓喜の声を挙げた。


「ははははは!!見たか!?この威力!貴様もこれで終わりだ!!」


「・・・・・・・・・・・・・・・」


 どうしたのか、シラリーは黙ったまま動かない。


 しばらくするとやっとその口が開いた。


「・・・・・・・・・・・・・・・で?・・・」


 それを聞いたナイト2は一瞬ゾクッとしたような表情をするとやけくそになったのか波動砲を続けて放ち続けた。


 だが、シラリーはびくともしない。


「・・・・・・終わり?・・・」


「こ、貴様ぁぁぁ!!これならどうだぁぁぁ!!」


 するとナイト2の身体が巨大なカマキリの様な姿をした大怪獣へと変化した。

「イクゾ!シラリー!!」

ナイト2は腹部の槍の様な形をした物から今までで最も強力と思われる波動砲をシラリーに向かって発射した。


「死ネェェェ!!!!シラリー!!」


 波動砲がシラリーに命中すると同時に被爆部を中心に爆風が広がっていった。

(まずい、さすがにこの威力にはPGKにもダメージがくる。一度離れなければ・・・)


 辻森は一度周辺から離れると、遠くからシラリーの生死を双眼鏡で確認しようとした。


「ヒハハハハハハァ!!!!貴様デモコレハオシマイダァ!ヒハハハハァ!!」



 波動砲の威力は凄まじくシラリーのいた場所にはかなり地面がえぐれている。

 さらに、そこにはシラリーの影一つ残っていない。

「ヒヒハハハハ!!ザマアミロ、シラリー!私ノ勝利ダ!!」


「恐ろしい威力。しかし、本当にシラリーは死んだのでしょうか・・・?」


 そう思い、辻森が武器を構えようとした時。辻森はふと空中を念のため確認した。

 するとそこには辻森でさえも驚きを隠せないようなものがあった。


「まずいですね!!こちら辻森!久瀬少尉!応答せよ!」


「こちら久瀬。どうしましたか?中佐?」


「基地内全域に避難勧告をだしなさい!!今すぐにです!」


 いつになく、慌ている辻森に久瀬は何かあるのかと考え、避難勧告を出し始めた。


「こちら久瀬。今、大至急避難勧告を通達しています。しかし、何が起こるのですか?」


「何かって、あなた空を見なさい!」


 久瀬が空を確認してみるとそこには巨大な天使のようなものがあった。

 巨大な天使は機械のような硬質な鎧をまとってるようにも見え、両手には巨大な拳銃が握られ、今まさにその銃口に光りがチャージされ、放たれようとしていた。


「辻森中佐!あんなのと戦っているのですか!?だとしたら危険すぎます!いくらあなたでも避難しないと死んでしまいますよ!」


「私ならリフレクトバリアがあるから大丈夫です。それより早く避難しなさい。これは命令です!」


「・・・・・・了解。中佐、死なないでくださいよ・・・・・・」


「わかっています。では」

 そういって辻森は通信を切った。


「さて、そろそろリフレクトバリアの態勢にならねばなりませんね」


 そう言って辻森はリフレクトバリアの態勢をとり始めた。


 一方、ナイト2は突如現れた巨大天使を見ていた。 そして、ナイト2はすぐにその正体がわかった。


「シラリー・・・キサマ・・・」


「うふふ、そろそろ面倒になったので少し本気でやる事にしますよ。ま、あなたはもう終わりですがね!うふふふふ・・・」


「オノレ・・・サセルカァァァァァ!!!!」


 そう言いながらナイト2は渾身の力をこめて波動砲を大量に放出しまくった。

 だが、その瞬間。シラリーのチャージも終了してしまった。


 ニヤりと笑うシラリー。

「うふふふ、どうやらサヨナラのようね。じゃあ、バイバイ、裏切り物」


 そして、シラリーの銃口から物凄い勢いで核を軽く凌駕するほどの威力のありそうな弾頭を射出した。


 その弾頭は地面に当たると、大爆発し、爆風が一気に物凄い勢いで広がり、周囲を飲み込んでいった。


 それにより、ナイト2はあっという間に飲み込まれ完全に消滅した。


「く・・・なんていう威力だ・・・リフレクトバリアが持たない・・・」


 そして間もなくリフレクトバリアは破れ、辻森は多少だがダメージを受けてしまった。


 そのため、PGKの装甲は一部破損し、頭部装甲は半分欠けてしまった。


「く・・・がは!」


「あらあら、流石の貴女もボロボロね。まぁ、私にかかればこんなものよ。諦めるのですよ〜」


 と言って、シラリーは銃弾を撃つが、辻森はロケットランチャーでそれを打ち消す。


「大した、根性ですが私にはダメージは与えられないですよ。これからどうするというんですか?」




「・・・。あなたは知っていますか?油断大敵という言葉を」


「知っていますよ。油断するとやられるということですよね?で?それが何か?」


「わからないのならあなたの負けでしょう」


 突然の辻森の勝利宣言にシラリーは笑いを隠せない。


「ふ、ふふふ・・・そのボロボロの鎧を着ながらどこからそんな余裕が出て来るのですかぁ〜?ではもう死んでもらいましょう」


 そう言うとシラリーは身体中からミサイルを射出し攻撃した。

 その数は凄まじく、もはやかわすのは不可能に近い。


「終わりですよ〜!!!!」


「・・・」


 そして、ミサイルが当たるその時だ。

 突如、空中から巨大な機械太刀が降ってきて、ミサイルを無力化した。

 突然の出来事なだけにシラリーも驚いた。


「何です?」


 そして、しばらくすると空から巨大な騎士の様な身体をしたロボットの様な物が降りてきた。

 身長は辻森の40倍近くで周囲の民家よりもはるかに巨大だ。

 ちなみにシラリーも同じぐらいだ。


「やっと来ましたか・・・。じゃあ、反撃と行きましょうか・・・」


 そう言って辻森は中に乗りこんだ。

 内部のコクピットは一人乗りのよくあるシンプルな感じでロボットアニメを知っている人なら大体想像できるだろう。


「ではいかせてもらいましょう。PGAW《PeaceGardianArmorWeapon》、戦闘を開始いたします!」


 そして、辻森は自動操縦から手動操縦に切り替え、操縦桿を掴んだ。


「いきますよ!」


 そして辻森の操縦でPGAWは動き出し、巨大機械太刀を地面から引き抜くと、シラリーに斬り掛かっていった。


「おのれ・・・こしゃくな・・・」


 シラリーは巨大機械太刀を止めると、銃で攻撃するが、辻森はそれを気にせずに巨大機械太刀をシラリーに押し続ける。


「私を押すとはやりますね・・・。でも、力では私の方が上ですよ!」


 と言いながら、シラリーは銃で押し返そうとする。

 しかし、次の瞬間。両者の武器にヒビが走った。


 それに気付いた二人はさらに大きな力で押し合う。

 そして、二つの武器が壊れた瞬間にお互いバックステップで距離をとった後すぐに猛スピードでぶつかりあい、押し合いになった。

 激しい力と力のぶつかり合いからか、周囲にその時発生した波動が周りに生じていた。


「勝負はこれからですよ、シラリー!」


「く・・・、ふん、望むところですよ!!」


 だが、その時それを妨げるように、シラリーの無線に応答がかかった。


「こちらガグル。いいところで悪いが・・・シラリー、時間切れだ」


「・・・了解です司令。では・・・」


 そう言ってシラリーは無線を切った。


「どうしましたか?救援でも呼んだのですか?」


「いや・・・、それより貴女の名は?」


「私の名は辻森夏美。自衛隊、対MFS部隊所属。階級は中佐です」


「辻森夏美・・・。いい名だ。では私は時間なので帰ります。この勝負はおあづけという事です。では!」

 そう言うとシラリーはその姿を消した。

 どうやらワープをしたようだ。


「ち、のがしましたか・・・」


 荒廃した戦場では辻森の乗るPGAW一機だけが、ポツリと立ち、その背後には自然と夕日が漂っていた。


本当に戦いだけだった今回ですが、これからが本番。いわばGAPPAにとってのかかょうです。まぁ、頑張っていきますので以後よろしくお願いします

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