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第拾話 模擬戦でガチ勝負!!(前編)

今回から大体5000文字以上を目安にして書いていこうと思います。でも場合によっては長くなると思います。あくまでも目安ですので(笑)

「逃がした!くそ!」


 新装備であるPGAWの中の操縦室で、辻森は悔しがっていた。

 それはバージョンアップしたにも関わらず敵に効果がほとんど得られず、撃退までとなってしまった事。 そして何より己の未熟さに事故嫌悪をしていた。


 あまりの悔しさにがらにもなく、拳で操縦桿を叩く辻森・・・。


 その時、外から誰かが声をかけている事に気付いた。


「おぅーい、夏美。大丈夫かの〜?」


「あの声は・・・」


 声に気付いた辻森は自らを落ち着かせるために深呼吸をし、PGKを外して外に出ていった。


 そこには白衣を着た、一人の老人が立っていた。

 老人は辻森が出てくるとそれに気付いたのか、辻森に向かって駆けていった。

「・・・・・・お爺さま・・・・・・」


「夏美・・・。良かった・・・無事じゃったか・・・」


「えぇ・・・このぐらい何ともありません」


 彼の名は辻森春夫つじもりはるお

 辻森の祖父であり、自衛隊の兵器などを開発している科学省の長官である。


「しかし、何故お爺さまがここに避難したのでは?」

「いやいや、実は遠くからPGK-v.8とPGAWの性能を見るために眺めていたのだよ。で、今戦いが終わったみたいだから夏美が心配で跳んできたのだよ」


「なるほど、それはご心配をおかけしました」


「いやいや、夏美のおかげで今後のためのデータが集まったよ。勿論、耐久性と攻撃力についてだがね」


「やはり・・・。今回はほとんどの攻撃が通じませんでしたしね」


「うむ、まぁそういう事だ。だからまたしばらくPGKはこちらで預かる。わかったな?」


「はっ!了解しました!」

 と言って辻森は祖父にPGKを渡した。

 その時、遠くから久瀬がこちらに車に乗って、迎えに来た。


「辻森中佐ぁ〜!大丈夫ですかぁ〜!」


「どうやら、迎えが来てくれたようじゃな。じゃあ、行くか」


「はい、お爺さま」




〜〜後日、高校〜〜


「よし!じゃあそれまで!後ろの人はテスト用紙を集めてくれ」


 あぁ〜・・・やっと終わったか・・・。

 え?何が終わったって?まぁ、先程の先生が言った言葉からわかるとおり、今日から中間テストだったのだ。


 勉強?あれだけ疲れているのに出来るか!!

 しかし、よくよく思い出すと前から微妙に勉強してたっけ?・・・それが無駄になったわけだがまぁ、前にやっていたのを思い出しながらし、なんとかギリギリだが書くことは出来た。

 平均得点は約35点ぐらい・・・だと思う・・・多分。


「あれれ〜、俊士君その顔は・・・昨日全然やってなくて今までの事を思い出してやって燃え尽きた顔だね〜」


 大当たりだよ、神宮寺。 こいつは意外と頭いいんだよな〜。

 確か、前のは三位ぐらいだったか・・・。ちなみに二位は平田で一位が謙太だ。

 だが、実は平田の方が頭はいいのだ。

 前に平田と謙太に俺が作った(でも俺20%姉80%)テストをやらせた所。平田の方が点数が高かった。

 その差は50点・・・・・・・・わかった人もいるだろうが、謙太はどうやら先生のパソコンのデータにハッキングをしているようなのだ。

 まぁ、俺も見たわけではなくあくまでの推測だ。

 この推測は謙太がパソコンが得意な事から出来る。

 謙太のパソコン技術は半端ないほど高く、情報の授業でパソコンを使う時にたったの3分で終わらせ、瞬く間にホームページを作ってしまうほどの実力だ。

 そういえば、この前ゲームの改造してたな・・・・・・・・・。


 ま、まぁ多分ないだろう。多分・・・な・・・。


「俊士〜。見ろよ、暴力団の鷹鷲団のページをハッキングしたら場所とか武器とかわかったぜ。ちょっと遊びに行こうぜ!」


「・・・いや、やめておく・・・」


「何だよ〜。まぁ、そのうち仕事で回ってくるかもしれないし、いっか」


 ・・・・・・やっぱやってそうだな・・・。


「ん、なんだ?その顔は?まさか俺がテストの答えをハッキングしてるとでも言いたげだなぁ、俊士?」


 心まで読みやがって・・・・・・いや、ここで同様したら謙太の思うツボだ。 ここは平然にリラックスして・・・


「おいおい、そんな事思ってるわけないだろ!いくらお前でも無理があるだろうしな」


「そうか、ならいい」


 ふぅ、なんとかごまかせたな。

 そんな感じで俺が安心してると神宮寺が俺らの所に来た。


「・・・」


「ん、どうした?神宮寺?」


 俺が問いただすとなんと神宮寺はいきなり俺の顔に顔を近づけてきたのだ!

 女に鈍感な俺もさすがに顔がやや赤面してしまった。


「な!?なんだよ!いきなり!」


「・・・・・・・・・・・・・・・やっぱり、俊士君前より明るくなったね」


「は?」


「あはは、そういう事。じゃあね」


 そういうと神宮寺は自分の席に戻っていった。


「なんだったんだ?あいつは?」


「まぁ、神宮寺の事だからあの行為は顔を覗きこむだけなんだろうな。それにしても近かったな、俺は神宮寺がお前に惚れてるのかと思ったぜ。大衆の前でキスなんて事もあいつは大してきにしないだろうしな」


 まぁ、あいつならやりかねないかもな。


「しかし、言われてみればお前本当に前より明るくなったな。前はどちらかと言うとやや暗めだったからな」

 確かに、自分でもここ最近明るくなったようにも感じる。FMを手に入れてみんなと団結するようになったからだろうか。



この後、家に帰った俺はフルパワーで勉強し、終わった時には夜中の三時を過ぎていた。


 そんな感じでテスト週間という名の戦乱は終結した。

 間に怪獣やエンドレスチェックスが出なくて幸いだった。


 その後、カブトムから召集がかかった。

 なにやら訓練をやるらしいのだが・・・。


 なぜだろう、内容が用意に想像できるような・・・。



〜〜この地球を守護しよう会本部基地〜〜


「よし、全員集まったな。じゃあ、これからやる事を説明したいがその前にこのくじ引きを一人一人に引いてもらおうか」


 そう言うとカブトムは俺達にくじ引きを引かせた。 くじ引きにはアルファベットが書いてあって、俺のはAだ。


「あぁ、俺はまだFMが覚醒してないから引けないや」

 どうやら謙太も何をやるかわかったようだな。


「よし、みんな引いたな。そしたらこれを見てくれ」

 と言ってカブトムはリモコンを使い、モニターをつけた。


 モニターにはトーナメント表のようなものが映し出されている。


「では、これより模擬戦の訓練をしてもらおう。対戦相手はこのトーナメント表の通りだ」


 やっぱりか・・・。まぁ、いいか。いい腕ならしにはなるしな。


 で、模擬戦の対戦相手は   第一回戦 俺対陽助

第二回戦 神宮寺対平田


 で、それぞれの勝ったやつどうしが最後に戦うって感じだ。


「あれ?カブトムさん、私のアストラルは入り切らないんじゃなかったっけ〜?」


「いや、この前改築したからその辺は気にしないでいい」


「わっかりました〜」


 嬉しそうだな、まるで子供みたいだが。

 とまぁ、こんな感じで俺達はエレベーターやらなんやらを利用し、訓練室内に来た。


 内部は結構広く、戦うのには十分だろう。


「一回戦は僕と佐原君だね。お互い頑張ろう!」


「あぁ、頑張ろうな」


 ふう、いつも明るくてハキハキした元気な奴だ。

 こいつが稲倉にいじめられて暗い顔をしているなんて今じゃ想像出来ないな。

 稲倉は今は確か収容所入りか?まぁ、人を殺したりしたから死刑か終身刑のどちらかだろう。

 どのみち会う事は無いな。・・・会いたくも無いが・・・。


「よし、では佐原君と北川君。位置についてくれ」


 カブトムに言われた俺と陽助は位置について向きあった。

 そしてお互いに自分のFMを出す。


「ご主人様、私の調子はバッチリです!どんなご命令もこなしてみせます!」


「よし、テーヴァ!頼んだぞ!」


 幸いテーヴァの調子はベスト。いい訓練になりそうだな。特に俺にとって・・・・・・・・・。


「スノーフェアリ、頼んだよ!」


 それを聞いたスノーフェアリはコクンと頷いた。

 無口なやつだな・・・。 それ故、実力は未知数。その実力を見てやろうじゃないか。


「テーヴァ、気を付けろよ」


「了解いたしました、ご主人様」


「では私からルールの説明をしよう。今君達のMFSにライフデータを送っておいた。今回の模擬戦はこのライフデータに表示されているライフを先に0にした方の勝利とする」


 なるほど、本体が余裕でもポイントが0になってしまうと敗北するシステムか。だから防御して耐えるより、回避してスキをついた方がいいかもな。


「では時間は無制限、始めたまえ!」


「いくよ、スノーフェアリ!」


「・・・・・・(コクン)」


 すると、スノーフェアリが右腕を氷で包み、それはカギヅメの形に変わり、こちらにいきなり飛び掛かって来た。


「まずいな、テーヴァ!避けてから剣で斬り付けろ!」


「わかりました!ご主人様」


 そう言ってテーヴァは攻撃をかわし、スノーフェアリに斬り掛かった。


 スノーフェアリはそれを左腕も同じように変化させて防いだ。


「さすがに一筋縄じゃあいかないか」


「へへ、僕を余りなめないでよね」


 両腕がカギヅメとなったスノーフェアリは素早い動きと一撃でこちらに攻めて来る。

 テーヴァは剣を両腕に出し、それに応戦する。


「やりますね、あなた。今まで前線しないのが不思議なくらいです」


「スノーフェアリは一応オールラウンドだからね。それに僕とスノーフェアリは支援して役に立つのが好きだしね。だから大抵の戦場ではあまり攻めに入って前線せず、後方に回っての支援をしているのさ」


 なるほど、確かに陽助は人の役に立つのが好きなとても良い奴だ。

 それが戦いに入ってもおかしくはない。


「さて、佐原君には悪いけどここで終わらせてもらうよ!」


「何!?」


 すると、テーヴァの剣と合わさっているスノーフェアリのカギヅメから冷気が出たと思うとそこから一気に凍り付き、テーヴァの体が徐々に凍り付いていき始めた。


「く・・・、体が凍る・・・・・・」


 まずいな。だがこのくらいでやられるほど俺は甘くない。


「安心しろ、テーヴァ!こいつを使う!」


 そして俺はMFSのあるコマンドを選び入力した。


 するとテーヴァの翼が金色に光り輝き、氷をうち破って突き出て来た。


「な!?スノーフェアリの氷をうち破った!?」


「よし、そのままぶちかませテーヴァ!!ウイングカノン!」


 すると光り輝いた金色の翼からまるで大砲から打ち出されるような勢いで光線砲が打ち出され、スノーフェアリを直撃した。


 受けたスノーフェアリは壁に向かって大きく吹き飛ばされ、壁に体を打ちつけた。


「スノーフェアリ!!」


 スノーフェアリが離れたためテーヴァの体を凍り付け続けていた氷は溶け、テーヴァはそのままスノーフェアリに斬り掛かった。


 それを腕の氷で防ぐスノーフェアリ。

 あぁ、そういえばすっかり忘れていたが、スノーフェアリのライフゲージはかなり減少している。

 こちらはほとんど減っていないため、結構一方的な状態だ。

 だからこのまま一気に決めるとするか。


「テーヴァ、とどめを速攻で決めろ!」

「了解いたしました。ご主人様!!」


 そうしてテーヴァがとどめの突きを決めようとしたその瞬間・・・・・・。


「佐原君、まだまだ勝負はついてない。むしろこれからだよ」


 すると、青白い光りが突然起きたかと思うとあちらに行って、スノーフェアリに攻撃しようとしていたテーヴァがこちらに吹き飛んできた。


「な、なんだと・・・?一体・・・」


 テーヴァはまるで何か物凄い打撃を受けたかのように、壁にめり込んでいる。 だが、おかしい。スノーフェアリはパワータイプではないはずだ。

 一体、どういうことだ?

 そしてスノーフェアリの方を見るとそこには全身が氷に包まれ、頭部には赤色の宝石のような物が一つついている巨大なオーガのような者がいた。

 その雰囲気は冷徹さに加え、大きな威圧感まで感じとれる。


「へへ、どうだい?佐原君。これが、僕のスノーフェアリの最高形態。《スノーフェアリ-オーガ》さ」


 なんてこったい、こんなもんまであるとは本当に世の中って油断大敵だな。


なんか、今回も戦ってばっかですね。でも今後ももしかしたらずっとこんな感じになると思います。まあ、これからもよろしくお願いします。

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