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小説ω

某博士の新しい発明

作者: 猫大長老

味噌汁、美味しいですよね

ここは世界的に有名なジェロウ博士の研究室。世界的に有名な博士なのに、助手の1人もいない。ずっとたった1人で研究室に篭っているのだ。


「やっと出来たぞ!DMS1号!」


何かができたようだ。人は嬉しくなると、誰もいなくても叫んでしまうものだ。

.......DMSってなんだろう。


基本的に博士は研究が成功したらマスコミを呼ぶので、すぐにDMSが何なのか分かるはずだ。


「もしもし、DMS1号が出来たぞ!」


『本当ですか!やっとですね!おめでとうございます!すぐに向かいますね!』


ほら、やっぱり。すぐに来るらしい。

博士はウキウキしながら大量の味噌汁をストローで飲んでいる。2リットルぐらい。


「ごめんください、ジェロウ博士」


「早かったじゃないか。さて、会見だ」


いよいよ明らかになる。DMSとは何なのだ!


「私が最初に提案したDMSでしたが、提案を報道したことによってたくさんの研究者がDMSを作ろうとしました。しかし、やっぱり私が1番でしたね。」


パシャパシャ!パシャパシャ!(カメラの音)


「だいたい、他の研究者は頭が悪いのです。私と違う方法でやりたいのか知らないが、DMSを........」


「あの!DMSとは何ですか!」


やっとこの質問。今まで知らずに聞いてたのか。


「D(唾液が)M(味噌)S(汁)のクローン人間です。他の研究者達は、唾液を全て味噌汁にしようと、たくさんの味噌汁を用意していた。バカバカしい。だいたい、この実験には味噌汁は必要無いのです。」


「どういうことですか!ジェロウ博士!」


パシャパシャ!パシャパシャ!


「唾液を味噌汁にするのではなく、脳に唾液の味を味噌汁と感じるようにインプットすればいいだけなのです。他の人が飲んだり舐めたりしてもただの唾液でしかありません。本人だけが味噌汁に感じるのです。」


「博士!この研究に欠点はありますか!」


「ありません!あるとすれば、クローン人間という倫理的な問題だけでしょうな!ははは!」


「博士、欠点はあります」


「誰だ君は」


「通りすがりの者です」


パシャパシャ!パシャパシャ!

カメラ達は通りすがりの者をとらえようと必死だ。


「博士の研究は確かに成功しているかもしれない。しかし、どうやって証明するんです」


「それは本人が味わって........は!!」


「そうです。それじゃ証明できない。機械などで味を検査したとしても唾液としか表示されないし、他の人が味わうことも不可能だ。」


「ぐっ.......!」


「それと欠点はもうひとつあります」


「なぬっ!」


ジェロウ博士は今にも泣きそうだ。世界的な博士の貫禄などゼロに等しい。


「ケーキを食べる時はどうするんですか。味噌汁とケーキを一緒に食べていることになりますよね」


「確かに........ジェロウ泣いちゃう」


「あと、常に味噌汁ってつらいでしょ」


「もうやめて!もう帰る!うわあああああん」


ジェロウ博士は泣きながら帰っていった。


「ざまあみろ、太田次郎。」


このセリフも、カメラは逃さなかった。

感想待ってます(*´∀`*)

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― 新着の感想 ―
[良い点] 最初新発明!(*Φ∀Φ)って思ったけど、そんな悲しいこともあるんだね(*´・ω・`)=3 ジェロウ博士お疲れ様(ノ)・ω・(ヾ)
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