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85話 6番目の男

明けましておめでとうございます

今年もよろしくお願いします


PCの調子が悪く、遅くなった上にかなり短いです

すみません


「なんだお前は。どうしてここにいる? フィスタニス様はどうした?」


 突然部屋のドアが開いたかと思えばぼろいローブ?のようなものを纏った男が現れた。体型はローブで隠れててよく分からないけど、小さい眼鏡をかけたその顔はすごく痩せてるから多分身体も細いんだろうな。


 そいつはベッドに寝転がっているのがフィスタニスじゃないことに気付いて問い詰めてくる。ははぁ、こいつがフィスタニスの言ってたやつか。領主の弟の騎士として潜り込んでるとかいう。見た目人間だけどどうやらそうじゃないらしい。


「ヘキサ、どうして帰って来た? しばらくは戻らないと聞いていたはずだが」


 それを見たオルトロスが間に割って入った。俺の機嫌を損ねたら面倒なことになるから仕方ないね。ヘキサと呼ばれたこいつが俺に対して強気なのは、俺が【弱体化】を起動しているからだ。そのせいでヘキサの目に映る俺はただの雑魚ってわけだな。


 今は腕輪を外してその変の金属で作ったダミーを代わりに付けてる。なんでそんなことしてるのかと言うと、仲間が近付いてきてるから実は素で強いっていうのがばれないようにと、俺が強さを隠さないとこのアジトにいるモンスター達が怖がって引きこもってしまうからだ。


 敵が一切出てこないアジトの奥まで助けに行ったヒロインが実は最強でしたなんて、茶番以外の何物でもないからな。既に茶番なのは気にしたらいけない。


「少し問題が発生して力を借りに来たんだ。こっちの質問にも答えてもらおうか」


 ヘキサは明らかに苛立ってるな。まぁ問題が起きたらしいし、それで上司に手助けを求めに来たら人質のはずの俺が上司の席に陣取ってたらそうなっても仕方ないか。


「姫様は敵の迎撃に出ておられる。残念だが今ここにはおらんよ」


「はぁ? たかだか人間にフィスタニス様が最初から打って出たのか? 切り込み隊長のお前は今こんなところで何をしてるんだ? 散々死地こそがオレ様の戦場だなんだと叫んでたじゃないか」


「それは変わらない。死地こそがオレ様の戦場であり、この場こそが一番の死地なのだ」


 相当嫌々だったけどな。決まった時半分泣いてただろうに。


「何を訳の分からないことを。じゃあそいつは何故こんなところにいる。売り払うまで牢屋に入れておく手筈になっていただろ?」


「それは・・・」


 あくまで現状ツッコミたくて仕方がないヘキサは今度は俺に関してオルトロスに詰め寄っている。でもピンクのふりふりエプロンは気にしないんだな。とりあえずヘキサはすんなり説得するのも面倒そうだから俺が直接出るとするか。


 チラっとこっちを見てきたオルトロスの視線が怯えきっててなんか可愛そうだったからな。犬とか動物好きだからなんか弱いんだよね。あのチーターには思わず巨大ワラジ虫投げつけてしまったけど。


「ここは俺が乗っ取ったから、悪いけど大人しくしといてもらえる? そっちの計画もそれ以上は好きにさせないからな」


「はぁ?」


 オルトロスの前に移動するとヘキサはすごく怪訝そうな、かつ不機嫌そうな表情で睨みつけてくる。まさに何だこいつはってとこか。


「この方の言ってることは本当だ。オレ様達じゃとても敵わないし、姫様も一方的に敗れた。ここは大人しく従ってくれ」


「・・・」


 まさかの援護射撃にヘキサは黙り込んでしまう。俺とオルトロスの顔を見比べるようにしてるけど、さて、どうなるかな。どうなってもフィスタニスの部下である以上フィスタニス以上に強いってこともないだろうし、オルトロスの口ぶりからして多分同格くらい。


 ならどうなっても大したことにはならないだろ。面倒は面倒だけど。





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