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サダル①
――――2組ずつに別れて探索することになった。
余ったら死長と組まされるので、私はサダルと組むことにした。
彼は最初に会ったとき、印象最悪だったけど、それと同時に死長の息子というヒイキ目を抜いても強さを感じたからだ。
「よろしく」
「ま、これから仲間として戦うんだ。互いに喧嘩はしないように努力しようぜ」
――サダルが手を差し出した。
「ええ」
私はうなづき、握手する。
「みんなーパンでも食おうぜ」
キクリヤがパンを持ってきた。
「私はキノコ入りね」
「待てよそれは俺様が狙ってたやつだ!!」
「こういうの、はやいもの勝ちでしょ」
「金あるなら買いに行けるだろ」
「貴方もね、大体ここで食べなくても店に売ってるでしょ」
「俺様はあのパンがいいんだよ」
「なんでよ、同じじゃない!」
―――――前途多難。