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実際に行われたブアメードの血

さて、前話では都市伝説であるブアメードの血について述べたが、この実験が日本でも実際に行われたということは全く知られていない。


1945年、第二次世界大戦中に西日本にある某大学で様々な人体実験が行われた。


実験に関しては多岐にわたるのでここでは詳しくは書かないが、行われた実験の中にはどれだけ出血すれば人は死ぬのか(どれだけ出血させたと思わせれば本人が死んだと勘違いして死んでしまうのか)という実験が存在する。


ブアメードの血では10%の血が流れたということを会話した時には既に死んでいたとされている。


しかしこの某大学の実験では、血液の約3分の1が流れましたと医者同士での会話の後、約10分後にショック死したと報告書には記されている。この実験に関してもブアメードの血と同様に実際に怪我をさせたわけではなく、定規のようなもので被験者の腕をなぞりその後、水を流し続け実際に血が流れていると思わせたのであって、実際に切って本物の血を流していたわけではない。



他の実験に関しては定かではないが少なくともこの実験に関する報告書は現存しており、今でもごく一部の特定の人間のみが閲覧することができる。

つまりこの実験の結果から、人は深い催眠状態に陥れば暗示をかけるだけで殺すことができてしまうのである。



この実験や、他に行われた人体実験に関しての報告書をまとめた論文が1960年某医学系の学会で発表された。


その論文こそがHoles I Spiny『催眠の可能性・・・暗示は人を殺せるか』1960というものである。


Holes I Spinyの論文及び報告書には実験を行う際、エリクソン催眠を用いて、被験者に自覚がないまま深い催眠状態に落としたと記されている。



この論文こそが学会で発表されてすぐに大問題となった論文である。中身そのものには世紀の発見と呼べるものも存在したが、あまりにも生命倫理を無視した人体実験に学会ではこの論文を見れないように封印したのである。


2016年4月現在、論文検索CiNiiは勿論インターネットの検索にすら引っかからないようにされている。

筆者に関してももし仮に大学で催眠の研究を行っていなければこんな論文が存在したということを知ることはなかっただろう。


Holes I Spiny 『催眠の可能性・・・暗示は人を殺せるか』1960



Holes I Spinyは報告書にエリクソン催眠を用いたと書いてあるが、

彼がミルトン H エリクソンに教えを受けたのかどうかは定かとされてはいない。

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