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序幕 プロローグ

息抜き用に書いたものです

どうぞ!

「こちらは~♪ 荒野の~♪ 運び屋さ~♪」

 某Z○IDSのグス○フを駆る運び屋の歌を口遊み、軽快に愛車にして相棒である8tトラックを操作する俺。

 日野ひの 虎紅とらくというのが俺の名前だ。・・・断じてシャレではない。ここ重要。個人的には三菱○そうのほうが親しみがある。愛と尊敬と畏敬を込めてトラ、もしくは虎さん、はたまたとらじ・・・ゴホッゲフン!!・・・まあ若虎とかも捨てがたいけど、ここはシンプルに俺は自分をトラと呼ぶことにしよう。

 28歳、強化・改造人間にして超能力者だ。・・・何を言っているんだこいつは?と思われると思うがマジです。というか改造の結果超能力も使えるようになったと理解していただきたい。190の身長で体重110kgはあるが、肥満にしてメタボと言うわけでは断じて否! 超筋肉質だ! ボディビルダーほどではないが。ちなみに日本人で普通の顔を2割くらい精悍にしたような、普通だと思いたい顔だ。いやマジで。

 そんな俺は〈運び屋〉として最後の仕事の帰り道。個人営業で本格的にやばいモノ以外の運搬を主に扱っている。動物とか植物とか文化遺産とか美術品とか。多少やばいものだと盗品とか。結構儲けさせてもらいましたわ。もう残りの人生が遊びつくせるほど。

 というわけでこちらは優雅にセカンドライフを満喫する予定で、貯金の方も既に半分を現金化済み。収納スペースに入れている。・・・思えばこの相棒とも長い付き合いだ。20歳のころからの付き合いだから、丸8年くらいになるか。

 ・・・紹介が遅れたが、我が愛車にして最高の相棒である8tトラック。車種は自分が好きなトラックを想像してくれ。カーゴタイプ。色はメタリックシルバー。

 ただし超個人仕様と言う点がいくつか。

 まず1つ目、デコトラである。ただし単にアルミ板とかステンレスを張ったものと一緒にしないでいただきたい。・・・なんと見た目超頑丈でどこの装甲車!? とツッコミを入れたくなるほどの外観なのだ! 完全におれの趣味! 見た目民家の5・6軒突っ込んで行っても凹みそうにない! ビバ装甲トラック!

 次に2つ目、運転席から直接荷台に行くことが出来る。往々にして4tくらいからトラックは運転席が居住空間ともいえるほど居心地が良い。シートの裏には優に人1人が寝れるほどのスペースがあり(といっても190位の身長になるとしんどいものがあるが)、荷台との接続部に小さいながらも扉がありそこから出入り可能。さらに愛車は贅沢すぎる資金を潤沢に使い素晴らしい居住空間に大変身。誇ってもいいと思うよ?

 そして何と言っても最大の俺仕様が―――

《先程から考え事ですか? なにやら憚しそうな表情でしたが》

「ああ、そうなんだわ。これからのことをちょっとね」

《そうでしたか。ですがあまり考え事をしていては事故を起こしますよ? 家に戻るまでが仕事なのですから》

 車中の音楽の音量が小さくなると同時にスピーカーより響いてきた中世的なアルトヴォイス。口煩くも心配をしてくれる愛車にして――と言うのも飽きたな。そう、相棒に「あいよ」と返して運転を再開する。

 ――そう、我が車は喋れるのだ! 正確には相棒がトラックの形をとっているといったところです。

 さらに正確に言うなれば、〈古代遺産オーパーツ〉。〈永久完全自立型―空間制御機能搭載―戦略・戦術自動兵器格納管理式―疑似都市建立モジュール〉・・・だったかな? 長すぎてうろ覚えですわ。個体正式名称は〈パラディウム〉通称〈ディー〉。

 8年前にたまたま立ち寄った富士の樹海で迷子になって、雨風をしのいだ洞窟の中に在った。そして契約して現在に至る。・・・まあ本当にいろいろあって端折ったけど、人生最高の相棒に会えた。おれにとってはそれだけで十分だ。・・・早々に楽に生活できるくらい稼げたし♪

 正直俺の相棒はバグレベルだ。俺のこの体も紆余曲折あって、相棒に頼んで改造・強化してもらった。

「・・・よし、トンネルに入った。ディー、周囲の状況はどうだ?」

《周囲の交通状況を確認・・・このスピードならば15分くらいは対向車に会いません。後続車も同じく》

「了解。では空間転移シークエンスに入る。ディー、カウントを頼む」

《了解。帰宅のため空間制御プログラム発動します。転移開始まで残り5・・・4・・・3・・・2・・・!?》

 カウントの途中で様子が変わったディー。なんだどうした!?

《警告! 何らかの力が転移プログラムに干渉! 1・・・原因不明! 転移プログラム強制終了不可・・・!》

「まじで!?」

 俺は驚いた。こんな事態は今までなかったので、混乱した頭の中で今できる最善を尽くすとしよう!

「―――くそ! 対ショック姿勢をとる! ディーは何とか転移を制御しろ!」

 と言った傍から周りが光に溢れて――!

《カウント0! トラなんとか無事でーー!》

 と聞こえた瞬間俺達は、光にのまれた。

 


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