ケーナの迷(?)推理
ノエリーは犯人と「帝国」の繋がりを予測した。
2人は意見を元に捜索を続ける。
ノエリーの家を後にして、2人は再び馬にまたがった。
「ふーん、さて、どうしようかな? ノエリーには、もうこの国にはいないって言われちゃったし」
「じゃあ、戻ろうか? ファリーダさんも心配してるかもしれないし」
「いや」
ケーナは、負けず嫌いの子供の様に首を振った。
「あれは、あくまでも予想だから。ノエリーの言い分もわかるけど、国内に残ってないかどうかは分からないわ! 出来る限り、探そうよ」
「でも……何処に行くの? 今のところ全くアテが無いんだけど」
「そうねぇ、ノエリーにそこんトコも聞いとくべきだったかな? 犯人の隠れやすい場所とかさ」
「じゃあ、戻ろうか? ノエリーさんにもう一度聞いてみようよ?」
「いや」
ケーナは、また首を振った。
変なところで強情だ。
「ノエリーも、特にアテが無いから言わなかったんだよ。きっとね。だから、ここは私達で推理してみようじゃないの! 」
「ケーナ……」
「毎度毎度、頼り切るのも癪だしね。 ノエリーも安全だって言ってるんだから、怪しいところに行ってみようよ。レイルにとっては観光にもなると思うし~」
「はぁ……」
「となると、どこが良いかな? 犯人が逃げ込むんだったら、あんまり人が来ないようなところだよね……いや、逆もあるか。人ごみに紛れてカモフラージュするってのも考えられるし……うぅん」
ケ-ナは腕組みをして唸った。
馬はそれを見てブルルンと鼻を鳴らす。
少しの時間が経過した。
ケーナが何かを閃いた時には、レイルは沢山の汗をかいていた。
「よし、あそこにしよう!」
「え、どこに行くの?」
「ズバリ<ガレフ庭園>!」
ケーナは、レイルの是非を問わずに再び馬を走らせ始めた。
蹄の音が砂漠の砂でやわらげられ心地よく辺りに響いた。