態度一変
ケーナの素性を知った受付のスカ-クは……
「やや、まさかそれほどの方がいらっしゃるとは! まことにご無礼な態度をとってしまいまして申し訳ありません!」
スカ-クの態度は一変した。
恐ろしく腰が低くなって、さっきのコワモテの顔の皺は一気に減った。
ケーナはその変化に笑いが起こりそうだが我慢して言う。
「いいのよ。それで、王家の墓に入る許可はすぐに貰えるの?」
「そうですね、あなた方の入るお墓でもありますから」
スカ-クはヘコヘコと言う。
「この子も、入っていい? 私が信用を置いてる子なの」
レイルも、スカ-クの表情が緩んだので自己紹介をする事が出来た。
「レイルといいます、よろしくお願いします!」
「はい、わかりました! 早速許可証を発行いたしましょう!」最早、別人だ。
後ろにいる、係員が書き始めてから10分で許可証は発行された。
「はい、どうぞ。」
ケーナは、許可証を受け取ると上機嫌で言った。
「ありがとうございます! 早かったですね」
「なになにこのくらい我々には簡単な事ですよぉ……ところで、一つだけ注意しておく事があります。」
「何?」ケーナが聞くと、再びあの恐い顔が戻っていた。
「くれぐれも、地下4階より下には行かないようにしてください。命の保証ができませんから。」
レイルは、グッと息をのんだ。