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砂塵りのケーナ  作者: 束間由一
第一章:砂漠の少女
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恐いおじさん


 遺産管理局に入室した2人だが……



 遺産管理局の内部は、とても静かだった。

 人はいるのだが、静かだった。

 

 張り詰めたようなピリピリした雰囲気が辺りに漂う。

 それらの発生源は真ん中の机に座る、整った髭の厳つい中年男性だろう。

 彼が、この課の受付であった。

 

 ケーナはそうでもないが、レイルは恐る恐る席に座る。

 体が震える。先日のレインザードと同じくらい怖い目をしていた。

 

 「何だね? 用があるなら早く言わないか!」


 受付の男は短気であった。彼が机をドンと叩くと。レイルの体はビクッと痙攣した。どうしてこんな人が受付をやっているのかわからなかった。


 「あ、あの……その……」


 「声が小さい! もっと声を出さんか!」


 「はぃぃぃ」


 委縮するレイルを見かねて、ケーナは口を開く。

 「おじさん。私達は、王家の墓に入る許可をいただきに来ました。」


 「おじさんではない!」男はまた机を叩く。

 「スカークという名前がある! そして、小娘! お前が誰だか知らぬが、王家の墓に簡単に入れさせる事など出来るわけがなかろう!?」


 「あの、スカ-クさん」ケーナは、あまりに高圧的な彼の態度にカチンと来た。

 「私は、ケーナ。ケーナ=ファアールと言います。お聞きになった事無いでしょうか?」


 「フン、そんな名前聞いた事ないわっ!」


 「本当に?」


 「ああ……うん? まてよ? まさか!」



 ケーナは、スカ-クが自分の素性に気付いて、驚きを隠せないのを見るとしてやったりと思った。

 


 












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