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性転換!?
第二の試練の内容は、レイルが女になる事だった。
「ちょっと、司祭様! それって、どういうことなのよ!?」
ケーナの慌てた顔にも、エドガルドは表情を変えない。
淡々とした言葉で応対する。
「言った通りじゃ、ケーナよ。此度の試練、レイルには女の子になってここにやってくることが条件なのじゃ。言っておくが、心が女になったとか言って女装して来ても無駄じゃぞ。心身ともに女性になった状態でなくてはならん。方法は、自分達で探すが良い」
「えーっ!? そんな無茶な! レイルが女の子になったら可愛いだろうなーとは思いますけど」
「ケ、ケーナ!」レイルの顔が赤くなる。
女になる冥術なんて聞いた事がない。
それに、女になったとしてその後どうするんだろう?
男に戻れるんだろうか?
少年の迷いをよそに、司祭は話を終わらせようとする。
「では、レイルよ。次は女の子になって戻って来い。それまでは、ここに来なくてもいいぞ」
「……は、はい」
レイルは、鈍い返事をした。そして、そそくさと神殿を後にする。
色々と聞きたい事はあったが、やめておいた。