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砂塵りのケーナ  作者: 束間由一
第一章:砂漠の少女
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性転換!?


 第二の試練の内容は、レイルが女になる事だった。



 「ちょっと、司祭様! それって、どういうことなのよ!?」



 ケーナの慌てた顔にも、エドガルドは表情を変えない。

 淡々とした言葉で応対する。



 「言った通りじゃ、ケーナよ。此度の試練、レイルには女の子になってここにやってくることが条件なのじゃ。言っておくが、心が女になったとか言って女装して来ても無駄じゃぞ。心身ともに女性になった状態でなくてはならん。方法は、自分達で探すが良い」



 「えーっ!? そんな無茶な! レイルが女の子になったら可愛いだろうなーとは思いますけど」



 「ケ、ケーナ!」レイルの顔が赤くなる。

  


 女になる冥術なんて聞いた事がない。

 それに、女になったとしてその後どうするんだろう? 

 男に戻れるんだろうか?

 少年の迷いをよそに、司祭は話を終わらせようとする。



 「では、レイルよ。次は女の子になって戻って来い。それまでは、ここに来なくてもいいぞ」



 「……は、はい」

 

 

 レイルは、鈍い返事をした。そして、そそくさと神殿を後にする。

 色々と聞きたい事はあったが、やめておいた。





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