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砂塵りのケーナ  作者: 束間由一
第一章:砂漠の少女
32/119

一か八か

 

 レイル達は、臭くて汚いボル爺の家を出た。



 「まったく……あの爺さんとんだ食わせモンだわ!」


 ケーナはあの臭い家を出てからも、まだプンプン怒っていた。

 結局、今回もケーナが払う事を申し出たが、ボル爺の事は不満なようだ。

 レイルは、何だか色々と申し訳ない気分になったので、彼女に謝る事にした。


 「ケーナ、ごめん……」


 「レイルが気にする事無いんだよ。悪いのはあのスケベ爺さんなんだから。」


 「でも……」


 レイルがあまりにも元気無さそうだったので、ケーナは怒りを納めてにっこり笑った。そして、今日も商業地に行こうと言い出し、2人は馬を走らせた。



 今日の商業地は、昨日にも増して賑やかだった。

 何やら、道のど真ん中に人の行列が出来ている。2列で並んでいるが先が見えないほどに長かった。



 「これは、何の列なのかな?」レイルは興味深そうにケーナに聞いた。


 「ああ、これね。」ケーナは腕組みをする。

 「これは、1年に一度の<砂漠くじ>を買ってるんだよ。」


 「何そのサバククジって? 何か当たるの?」


 「勿論! 1ぺサートで1枚買えるんだけど……一等賞は何と70000000ぺサートなんだよ! すごいでしょ?」


 「えっ!」レイルの目が輝く。

 「それが当たったらケーナにお金返せるね! 買ってみようかな……」


 「おー、乗り気だねぇ。じゃあ、列に並んでみようか! 早くしないと売り切れちゃうかも知んないし。」



 「うん!」



 2人は暑い日差しの中、長い長い列に並んだ。

 人の熱も加わって汗がドンドン湧いて出た。



 


  










  


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