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砂塵りのケーナ  作者: 束間由一
第一章:砂漠の少女
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禁経のもたらすもの


 レイルとケーナは禁じられし冥経(魔術のようなもの)の話をする。



 「僕、ある国が異次元に飛ばされたって昔聞いたことがあるよ。その国があった場所が有名な<カリュテの穴>なんだって。」



 「へぇ、あの底なしと言われる大穴か~。一度見て見たいと思ってるんだよね! 私もそう言う話知ってるよ! 実はね、この砂漠も禁呪によるものだって噂があるんだ。」



 「そうなの?」



 「遥か昔は、このあたりは緑豊かな土地だったんだってさ。だけど……ある大きな戦があって、その時に禁経を使ったら今の様な気候が続くようになって大地の表面は枯れて砂漠化が進んだそうだよ。」



 レイルは、興味深そうにうんうん頷いた。



 「あの<竜巻地帯>も、禁経のものだって説がある。確かにあれだけ竜巻が起こり易いのは不思議だからね。大きな力が働いてるとしか思えない。けど、禁経が生み出したのは悪い事ばかりでもないよね! デルアラスと言う国とその文化もこの砂漠の賜物とも言えるし、<百年草>も生えるようになったし。レイルとも出会えたし。」



 「そうなのかな? 禁経のおかげで今こうしているのかな?」



 「否定できないと思うけどな。何にしろ、禁経のもたらす影響は大きいってことよ。じゃあ、そろそろファリーダのトコに戻ろうか。」



 「そうだね。ここには、また日を改めて来ようと思う。」



 2人は、長い螺旋状の階段を降りて太陽の下に出た。

 太陽は、ほぼ天の中心にあった。




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