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砂塵りのケーナ  作者: 束間由一
第一章:砂漠の少女
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庶民の料理


 レイルとファリーダは夕食を取る。



 「へぇ、色々あったんだねぇ。」


 熱々の焼き鳥を食卓に置いてファリーダはレイルに話しかけた。

 腕によりをかけて作ったのか、なかなか豪華な内容の料理だった。


 「はい。でも、全部ケーナがやってくれた感じで……何だか申し訳ないです。」


 「気にする事は無いよ! あの子は、そういう性格なんだし。レイルも、自分の巡りあわせがよかったって思っていいと思うよ。運も実力のうちって言うでしょ?」


 「そうだけど……」


 もどかしい仕草を取るレイルに、ファリーダはさっさと食事をいただこうと促した。

 人数分以上ありそうな料理を、2人で食べる。どの料理も味は中々の物で、家庭的な温かみの様なものを感じさせた。


 「どう? 私のごはんは。おいしい?」


 「はい! 上手だね、ファリーダは。」


 「そういってくれると嬉しいなー、作った甲斐ががあるってもんだ。ケーナの奴も、わざわざウチに食べにくるくらいだからねぇ。あの子は、自分のトコにもっと美味しいもんがありそうなもんだけど。」


 確かに。と、レイルは思った。

 あんな大金を一日で工面できるほどのものなら、毎日高級な料理を食べていてもおかしくない。

 その割に、商業区のジャンクフードや庶民の料理が好きなのはちょっと不思議だ。


 「しっかしケーナも……」


 野菜を食べながらファリーダは何かを言おうとしたが、何故か言葉を詰まらせた。

 レイルが不思議そうに覗き込むと、彼女は別に大したことじゃないとごまかした。

 



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