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砂塵りのケーナ  作者: 束間由一
第一章:砂漠の少女
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友の記憶


 久々にベッドで眠れると、レイルは喜ぶ。




 レイルが案内された部屋は、よく片付いたこぎれいな部屋で。南側に大きな窓があった。

 とても居心地のよさそうな部屋だった。



 ファリーダが、また明日と階段を下りていくと、レイルは真っ先にベッドに身をうずめた。こんなふかふかのベッドで寝るのは久しぶりだったので心躍った。



 この家に居候できるなんて本当にラッキーだ。

 食べ物も作ってくれるみたいだし、小ぶりだがお風呂もあって、さっき砂漠でたまった砂埃と汗を一気に流す事が出来た。ケーナには本当に感謝しなくては。



 レイルはあおむけになると、ふぅっと息をする。

 長旅で本当に疲れていたため、あっという間に眠気がやってくる。今日はもう寝てしまおうと彼は思った。明日から試練は始まりを迎えるからだ。



 ゆっくりと目を閉じ、故郷の事を思い出す。

 良い思い出はそうはない、故郷の風景を。



 友人の顔が、ふと脳裏によぎった。カインと言う金髪の少年だった。

 良く笑う元気な子で、色々とおせっかいだったが人柄のよい人間だった。

 レイルは一緒に色んなイタズラをしでかしたものだった。もっとも、ただレイルはほとんどカインに引っ張られていただけだったし、イタズラされる側になることも多かったのだが、今となっては、良い思い出だった。


 しかし、そのカインとはもう何年も会っていなかった。レイルのように厳しい旅に出て、そのまま行方知らずになっていた。


 

 カインは今どうしているのだろう?

 生きているのだろうか?



 そう考えているうちに、レイルは夢の世界に誘われた。


 


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