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砂塵りのケーナ  作者: 束間由一
第一章:砂漠の少女
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コーヒーの味


 ファリーダはレイルの居候を承諾した。

 そして、洩れる過去の悲しい出来事。




「へぇ、冥術師の試練に挑むんだ。君、すごいねぇ。」



 ファリーダは、コーヒーを白いカップに入れて、椅子に座ったレイルとケーナの前に置いた。

 この国の独自製法で作られた「デルマリン」と言う名前のコーヒーだとケーナがレイルに教えた。

 レイルが一口それを啜ると、独特の酸味が口の中に染みわたった。食後には、最高の味だった。


 

 「いいよ、面倒見てあげる。部屋もあいてるし、一人くらいなら十分大丈夫だよ。」



 「ありがと、ファリーダ。恩に着るよ。」



 「気にしないで、この子がいた方がこっちとしても気が和みそうだからさ。妹のアーニャが死んでからずっと寂しい思いをしてたからね。」



 レイルは、えっ? と声を出した。


 

 「ああ、レイルは知らないよね。ファリーダは妹と2人で暮らしてたんだけど、去年その妹さんが死んじゃってね……良い子だったよ。私とはとっても仲良しだったんだ。」



 「そうなんだ……」レイルは、カップを持ちながら少し俯く。



 「こらこら、気にしなくてもいいって。ファリーダももう立ち直ってるしさ。それより、居候させて貰えるんだから素直に喜びなよ。」



 「うん。 ファリーダさん、ありがとうございます! レイルと言います、よろしくお願いします。」



 レイルはが丁寧に頭を下げると、ファリーダはまかせておいてとばかりににっこりと笑った。

 






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