バストの話
R18にすべき内容か謎でR15で投稿します。今よりセクハラとか言われなかった時代の思い出話です。
昔仲良かった男性が居た。グループで付き合いがあった中で割としゃべりやすい男性で、色々ぶっちゃけ話も出来ていた。
本人腐男子でもあったので、ソフトな可愛い感じのBL同人誌も読んでいて同じ作家さん好きでその話をすることもあった。だから余り異性って感じが私たちの中でしなくなっていたのかもしれないなぁって思う。
その時は確か私の他に女性二人、彼との四人でお喋りをしていた。
「男向けエロ漫画の女ってさ、なんであんなに奇形なバスト多いの?」
「そうそう、ヘソより下まであったりとかさ。ありえない形だよね」
クラシックがかかる割と照明暗めの喫茶店での発言で私はびっくりした。お酒も無い状態でそういう話をするっていうのが当時若かった自分としては妙に居た堪れない思いに駆られた。
しかしながら私も疑問に思っていたので「男代表」となってしまった彼の発言を待つ。
「どうしてかなんて分からないよ。でも一部人気あるよね、根強くね」
疑問解消はできなかった。でもまぁ男性全般が支持しているフォルムでは無いと知れて勉強にはなった。
「私が疑問なのはさ、あんなでっかいバストに、きゅっとほっそいウェストなのに、ジャストサイズの服があるってのがオカシイって思うわけよ」
バストが大きいせいで服にいつも悩み、太って見えるのが嫌だと前に言っていたAさんがモンブランを食べながら文句を言う。
「あー、私が首傾げるのはヘソより下までトップが届くようなバストなのに服着てる時ちゃんと前に突き出てるって事よ。そのブラ超合金ですか?って聞きたい」
コスプレ大好きなBさんは頬杖つきながらそうぼやいた。そして私に水を向ける、なんか思うことは無いのかと。
「んー余り男性向け読んでないからそれ程の意見は無いけど、手癖で胸描いてるなって思うのは萎えるね」
私の発言にBさんが首を傾げるので更に説明をする。
「バストにはさ、鳩胸とか釣鐘だとか色々形があるじゃない?なのに作家さんによっては女の子の胸は全部同じ形で描くって人がいてもっと多様性あるだろ?って思うの。だって髪型だってショートやロング、ストレートやウェービーとか種類あるじゃない?すべての女性キャラをおかっぱにするなんてことはしないでしょ?」
「一番フェチっぽい発言だね」
彼に断じられて私はあれ?と言葉を止めた。なんだか変態扱いされた気がして涙目ですよ。
「でもさ、多分だけど男にとって女体ってのは興味深い対象でさ、そして自分のフェチの向くまま強調しちゃうんだと思うよ。そして歯止めきかなくって他所から見たら奇形になるほど大きく描いてしまうんじゃないかな、バスト派の人はさ。腰派とか足派の人はそれぞれ違う絵柄だと思うよ、俺の友達にそこまで強調した絵柄の人いないから想像だけどさ」
「興味深いと強調しちゃうのかぁそれって男女差あるのかな」
「男性特有じゃない?いっくら興味あったって私達女は男の股間をひざ下まであるようには描かないしねー」
Aさんの発言にBさんがコーヒーを喉に詰まらせる。私も口に含もうとしていて止めてなければ紅茶を吹いたかもしれない。
「ねぇ一応俺男だし、そこまで赤裸々トークは求めてない」
がっくりしている彼に私は同情したと同時に反省したのだった。
これまた男女混合で喋っていた時の事。
職場の同僚の結婚披露宴二次会で、私は二次会の幹事的なお手伝いをしていて、皆さんから会費を飲食の最中に徴収していた時に話の輪に入れられてしまったのでした。
(この時、本当の幹事がお店に入る時に参加者から会費徴収していればよかったものを!彼らはいち早く店内で飲みに参加しやがったのです。だから私は途中参加にも関わらず飲食中の方々から会費徴収という無粋な行動をしなくてはいけなかったんですよ。今回の話に関係無いから軽く説明としておきますが!)
「好みのバストサイズってどれ位?」
「Cカップは欲しいよな」
「もー女性もいるんだからそんな話やめてよー」
「そーよーもうやーねぇ」
咎めながらも女性たちもノリノリで会話をしているのが見て取れた。あのーそれより会費ください。おつり必要なら言ってください。私の声は笑い声にかき消されつつ話は続く。
「〇〇ちゃんはおっきめだよね?」
「やーだー、えっちな目で見てるー」
ここは新郎新婦をお祝いする二次会の場ではないのか、合コン会場か、そんな話は会費を払った後でやってくれ。同僚新婦の友人は私の友人でも無いし、新郎に至っては今日が初顔合わせの相手。その友人は推して知るべし、今後関わることも無いであろう人たちだ。そんな赤の他人で酒の入っている人たちから会費徴収。切ない。
「黙ってないでさ、君は?バストサイズどれ位?カップカップ」
いきなり肩抱かれてそんな事聞かれてしまったので私は相手の手を叩き落としながらつい言ってしまった。
「バストサイズのカップはアンダーバストとトップバストとの差で決まるわけですが、カップサイズだけで胸を語ろうとは片腹痛いですよ!良いですか?アンダー70のCカップですとトップは85です。アンダー100の人のCカップはトップ115ですが、同じ差が15cmだからといってそれはさっきからCカップが良いと言っている貴方の好みのCカップですか?」
周囲の数名が固まっているのには気が付いたのですが私の口は止まりません。
「私の友達でDカップの子がいますが、その子は乳腺炎で一年以上産婦人科へ通っています、胸をささえる為に乳腺に負担があって炎症を起こしているってドクターに言われたと聞きました、そんな子に対してあなた方はおっきい胸良いよねと言うんですか?」
「いや、その子知らないし」
「その子限定の話ではありません!あなた方新郎新婦の結婚を祝うためにここにいるんじゃないんですか?さっきから女性の外見的な話ばかりをして。ここで自分も将来の伴侶となるかもしれない人と出会いたいと思っているのであればそれも良いでしょう。でも見てくれだけで判断するのは如何なものですか!ところで私はさっきから会費をくれと言っている、さっさと出せ!」
後日笑いながら同僚が苦労を労ってくれた。
彼女はその後二人の子供に恵まれ幸せに過ごしているのが救いだ。
二次会めちゃくちゃにしてごめんよ……




