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『あなたに恋しました !』 ――最後は君を好きになる――    作者: 設楽理沙


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92 ◇秘密結社の話



 私は彼の話を聞いて、彼の実家が興してる会社の事業内容を聞いてみた。


 社名は『美禄(株)』という。

 レトルト滅菌器

 医療用高圧蒸気滅菌器

 乾熱滅菌器


 という単語が彼の口から零れ落ちてきて。



株式会社で従業員は35名ほど。



元々祖父が滅菌器関連の仕事に就いていたことから晩年息子の神谷さんの

父親と共同で立ち上げた会社だということ。


 私は話を聞いて閃いてしまった。

 そしてこの事業は将来更なる飛躍をするに違いないと確信した。


           ◇ ◇ ◇ ◇

           


 神谷家の会社の業務内容を知った香は神谷に助言する。


「インターネットをしないTV世代などには全く知られていないけれど、

幕末の坂本竜馬の時代からか、更にはもしかするともっと昔に遡るかも

しれないけれども、そんな昔から、DS(ディープステート)という闇の組織

の存在があって──


今現在もアメリカ合衆国の連邦政府・金融機関・産業界の関係者が秘密の

ネットワークを組織していて米国を牛耳ってるらしいの。


 グローバル化した今ではもう米国だけでなく、英国やら他の国々にも

魔の手は伸びてると思うけれど。



 世界の趨勢(すうせい)は「闇の支配者」たちがすべてを

牛耳っている――。


 世界を裏で操ると噂されてきた超富裕層のロックフェラー家、

ロスチャイルド家、他家というような所謂財閥、そしてユダヤの資本主義、

フリーメーソン、その下にあるイルミナティなどの秘密結社や世界企業。


 それらをひとまとめにして「闇の支配者」ってことになるんだろうと

思うんだけど。



 そういう連中は世界制覇を目論んでいるらしいっていう話があるんです」



「へぇー、すごいですねぇ。

 僕はそんな話初めて聞きましたよ」



「こういう話って大抵、陰謀論として片付けられて、変なヤツ扱いされる

ので、私は今まで誰にも話したことないんですけど、今回は神谷さんの家業

の将来性について話したくて……それで」




「ということは、香さんはその話を信じてるんですか? 」




「今では……。

 インターネットが普及し始めてしばらくすると、そんな風な今までTVニュースなどで聞いたこともないような話を目にするようになって──


でもほんとかな? なんて思いつつ華麗にスルーしてました。


 何それ怪しげな集団。

 何とか()って言ったって外国の人たちのことだし、万が一本当

だったとしても、日本人の自分には関係ないって思ってましたし。


 ですけど、図書館で借りて読んだ一冊の本に衝撃的なことが書かれて

あって──


あぁ、私が今まで何気にスルーしていた遠い異国の財閥の話は、この本に

出会うためのものだったのだと、その時確信したの。

 そしてそれは、決して日本人に関係ないという話ではないということも」


 

 

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