85 ◇ルームツアー6
ルームツアーはことのほか、皆に喜ばれて終わりを告げた。
子供たちとの暮らしは一日中目が回る程の忙しさがある。
神谷さんも私も? するべきことが山ほどあるため、そう長くは
楽しい時間の余韻に浸っているわけにはいかなかった。
日が暮れる前に、私は神谷さん親子を家まで送って行った。
◇ ◇ ◇ ◇
今日私は神谷さん家の事情ってヤツを新しく1つ知った。
そっかぁ~、亡くなった奥さんとの結婚、反対されての結婚だったン
だぁ~。
頼れる家族がいない中での奥さんの死は、辛いものがあるよねぇ。
それで、彼が切羽詰まってネットのスレでいろいろと相談している
姿が腑に落ちた。
あれから、いけないと思いつつ、それでもやっぱり気になって
あの某サイトの家庭版を私は覗いてるンだけど……。
今のところ、その後の相談事は書き込まれていない。
今日はルームツアーを開催して、その後も私と神谷さんは
子供たちの世話でわちゃわちゃして夜を迎えた。
一度、聞いてみるかっ!
◇ ◇ ◇ ◇
ルームツアーの2日後……。
子供たちをお昼寝させた後、私と神谷さんとで手分けして
昼食の片づけをした。
一通り片付いたところで大人のティータイムを楽しむことに。
今まで二人っきりのティータイムなんてしたことないんだけども。
お茶したことはあっても、いつも大体ちびーズがいてわちゃわちゃ
してる中、会話といえば実用的な内容ばかり。
子供たちのお布団干してますから、2~3時間したら取り込んでおいて
くださいね、とか……とかとか。
今回は目的があってのティータイムなのだ。 うししっ。
いや、ここは、浮かれていいところじゃないわよ、香。
「香さん? どうしたんですか? 何かいいことでもあったんですか? 」
「へっ? 何言っちゃってるんですか?
私は離婚したばかりで傷心を抱える身、無神経な事言わないでくださいっ」
ナンチャッテ
「おぉぅ、すっ、すみません」
「ナンチャッテ、冗談ですってばぁ~」
「いやぁ~、すびばせんっ」ヘイシンテイトウ~
「こちらこそ、ごめんなさい。しようもない返ししちゃって」
「……」
やばいっ、神谷さんがマジ反省してしまってるじゃないのよ~。
「えっと。ところで神谷さん、いつもバタバタしていて落ち着いてお話する
機会もなかったですが、今何か悩み事とか困ってること、なんてないですか? 」
「はぁ、いやまぁ……」
「私は子育ては経験ありませんし、お役に立てるかどうかも分かりませんし。
だから、お話聞くだけで終わっちゃうかもしれませんが、よかったら話を
聞かせてください」




