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『あなたに恋しました !』 ――最後は君を好きになる――    作者: 設楽理沙


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48 ◇ふたりの関係を探る野次馬




「最近奥さんの話題を聞かないけど、仲良くやってるんだな。

 亀卦川のヤツ、愛されてるなぁ~くっそー!

 俺も今日帰ったらむっちゃんとLoveLoveしよっ」



「私ぃ、お昼一人で行こうっかな」



「おぉ~ごめんごめん。

 俺と一緒に行こっ?

  俺、知世さんとの会話楽しいからさっ、結構Lunch Time楽しみに

してるのよ」


「ふふっ、うそよン! さて、行きましょうか」



 松浦はおばばの私にもやさしいから、好きだ。フフン。


 愛妻弁当……か。




 本人(亀卦川)は肯定も否定もしなかったけど、ガキさんから弁当を

手渡しされていたのを知っていた私は、その場の雰囲気で松浦くんの言葉

に乗っかった形にはなったけれど──


きっと今日の弁当もガキさんからのではないだろうか、と推測した。




 この日から、私は亀卦川くんが仕事に入る日は、ガキさんと彼の様子を

注意深く探るようになった。


 案の定だった。


 結婚してLoveLoveな奥さんのいる亀卦川くんが、Lunchに

ガキさんの手弁当を食べてるっていうのは、やっぱり違和感

ありまくりだわ。


 もちろん、勘ぐりを入れるような関係じゃないって思うけど。

 どういう過程でそうなったのか知りたくなった。



 私は世間でいうところの独身者だ。


 陰で行き遅れだの、相手を選び過ぎだのと、いろいろ好き勝手言われてる。


 だけど、実際は少し違ってた。


 私には10年来の事実婚の相手がいる。

 

 ただ、その後半の5年程はお互いに醒めた関係になっていて詰まるところ、ちっとも私生活で満たされていない自分は、他人の色ごとに興味津々にでも

ならないと、やってられないのだ。


 なんのこっちゃ、っていう話なんだけども、自分の生活に(いろどり)もなけりゃぁ潤いもないのだから、人の話で彩を加え、潤うしかないってわけ。


 それと焼きもちも少し入っているのかもしれない。


 お弁当を作ってあげるだけの関係だとしてもだよ、まぁなかなかの高嶺の花である亀卦川くんと、私たちを出し抜いて親密になるなんてやっぱり妬けるじゃない?


 どんな手練手管を使ったんじゃい、ガキさんめ。


 そんな想いに囚われつつしばらく様子見していたものの、ついに知った日

から1か月と少し経った頃、私はチャンスを作った。


 気まぐれにしか作ったことのない弁当を持参してガキさんと昼食を

共に摂るという具合に……。


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