表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
『あなたに恋しました !』 ――最後は君を好きになる――    作者: 設楽理沙


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

PR
2/101

2 ◇身体に異変



 そう、あれは結婚して半年と少し、正確には8か月過ぎた頃の

ことだった。


 ほんとにそれは突然起きた。

 朝起きると昨日までの自分とは違う身体になっていて、ちょっとした

パニックに陥ったほどだ。



             ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ 


 先に起きてリビングで寛いでいた夫を呼び、身体の異常を訴えた。

 


 「どうした?」


 「なんか、おかしいの身体の調子が……」


 「どんな感じ?  起きられないくらい酷いの?」


 「うん、胸がむかむかして起きるとすごく(だる)いの」



 「分かった、じゃあしばらく寝てなよ。俺はなんか作って食っとくからさ」



 「ごめんね」


 「平気へいき、早くよくなるといいな」


 笑顔でそう言ってくれた夫は、台所へと向かった。


 そして朝食を兼ねたブランチを食べ、夫は仕事先へと出かけて行った。


 風邪を引いたわけでもないのに、この怠さ、しんどさといったら

半端ない。


 これは寝てるだけで自然に治るものだろうか……。

 不安になった私は母親に電話した。



「香ちゃん、もしかしたら妊娠ってこともあるから診察受けるのは

慎重にしないとね。お母さん、今から支度したらすぐにそっちに

行くわ」


 「ありがと、お母さん」

 




 私も病院へ行くための準備をしないといけないのだけれど……。

 力が出なくて、また布団に横になった。


 妊娠?

 妊娠ってこんなに怠いものなんだ。


 確かに胸がむかむかしている。

 これが悪阻っていうやつなんだ。


 さてっと、少しずつでも母親が到着するまでに病院へ行けるよう

に身支度しておかないと。


 ゆっくりと身支度している間に思ったこと……。


 あれは――――。


 私たちが、結婚後の住まいとして新居を決める時、夫の第一希望の物件は、

私の実家から2時間も離れた場所に建っているマンション(物件)だった。


 そして現在暮らすマンションは私の実家から車で30~40分、電車を使うと

50~60分掛る立地だ。


 夫は基本、文筆家を生業として暮らしているので、仕事関連で出かけることは

そう多くはない。


 サイドビジネスというのも変なのだが、ファッションが好きなこともあり、

夫は雑誌のモデルなどもしているので、出掛けるとなると、こちらの職種での

ほうが多いかもしれない。


 それは、サラリーマンでいうところの出張みたいな形になるので、いつも

同じロケ地で撮影するというのでもなく――――。


 結局、私の希望する実家から近い方の物件に決めてもらったという経緯が

ある。


 流石に、2時間も掛かるところから母親に来てもらうなんてできなかった

だろうから、改めて実家の近くに住まいを構えたことは、正解だったなと

具合が悪くなって、つくづくそう思うのだった。 



評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ