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『あなたに恋しました !』 ――最後は君を好きになる――    作者: 設楽理沙


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19 ◇新垣桂子という女性




「亀卦川くんっ、次回からお弁当持ってきてあげるわよ。

 あぁ、気にしないで自分のを作るついでだから。

 毎回お店選んで行くのも大変でしょ?」



 「サンキュー、うれしいなぁ」


 俺は思い切りの笑顔で彼女に声を掛け、姿勢を正して颯爽と

部屋を出た。


 家庭的な女性なんだろうな、とは思ってたけどやっぱり家庭的な

人だったようで。


  お弁当か──


本当に作ってくれるなら助かると思った。



 なんか彼女見てると絶対おいしい弁当だって気がしたからね。



 モデルの仕事は、毎日という訳ではなくて俺の場合は週に3日から4日と

いったところだろうか。

 たまにチラシの仕事も入ったりして、ちょこちょこ続けて顔出しする

こともあるけども。


 雑誌だと、毎日仕事にはならないし。


 大口の仕事が入ると、間隔をあけての定期的な年単位のものになって、

仕事に取られる時間の割に実入りが大きいし、万人ばんにんに見てもらえると

いうのも醍醐味なんだ。



 ガキさんは次の仕事から本当に弁当を差し入れてくれるようになった。


 毎回は悪いから、たまにで良いよって言おうと思ってたんだけど

余りの美味しさに胃袋を掴まれてしまい、言いそびれてしまった。


 3回目あたりで彼女のボランティア精神が本物だと思ったので

食材の費用を受け取ってもらう ことで、これからも作ってもらう

運びとなった。


 そうこうしている内に、ガキさんが夕飯もと、自宅に招いてくれるように

なり、美味しい晩飯に舌鼓をうち、仕事終わりの一杯のビールまで出してもらって過ごし、楽しいやら気持ちいいやらで気がつくとガキさんとmaking love loveまでいってしまったんだよなぁ~。


 お呼ばれした時から、そういうことを狙っていたわけじゃあなく

まぁ、突発的事故? みたいな感じで深い仲になってしまった。


 

 彼女が独身だっていうのは知ってたので、仕事終わりに弁当や晩飯のお礼

ということで、時々お茶に誘ったりした。


 ちょうどよかったんだ。


 早い時間から帰宅するのも億劫で、間にお茶の時間を入れてまったりする

という行為が必要だったし、ガキさんへの少しばかりのお礼もできるし、話

相手もできるしで──


この時の俺にとって差し入れ弁当、ディナーへの招待、ガキさんとの会話、まったりとお茶──


これらのイベントは、俺に大いなる癒しを与えてくれたんだよな。 



 だけど、まさかまさか、セフレじゃないけど割り切った大人の関係に

ガキさんとなるなんて、予想外のことだった。




 

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