安息
カラダじゅうの スキマから
言葉が落ちてゆく
つかまえられない
四方八方にらんでも
誰の顔も見えない
いつの間にか
人が嫌いになっていた
カラダじゅうのスキマから
汗が吹き出していく
大声で
怒りたいのに
まるで干からびていくように虚しい
ハリガネに刺さったカカシがいう
転んでも
吹雪いても
俺はここで朽ちていくと
カラダじゅうに空いた穴から
青空が見えるだろう
そこに座って
見ていてくれ
俺が泣いても
俺が逃げても
カラダじゅうに空いた空から
遠い国が見えるだろう
遠い国に住む
懐かしい人
生まれたままで生きている人
カラダじゅうの水分が
汗と涙になっても
口を曲げて
願い続けよう
いつか行くのだ
このカラダをもっていつか