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〜アストレイア王都〜

お待たせしました。

何気に遅くなって申し訳ないですが暖かい目で見守ってもらえていただけると幸いです。


6/25主要都市国家アストレイア→アストレイア王都に変更しました。


 彼女と合流し設置した野営の片付けをした後、兵士達と一緒に森を抜ける。

 森の外には馬車が数台と馬が何頭か木に繋いであった。

 流石に不用心すぎないか?と思って見ていたらユーシェが盗難防止用の魔法を馬や馬車にかけてあり、何かあれば術者に伝達されるので大丈夫の事らしい。

 魔法って便利なんだなと思いつつ、用意された馬車の荷台に乗り込むと目の前にユーシェが座り他数名が同じ荷台に乗り込んでくる。


「王都まではどれくらいかかるんですか?」


 前に座るユーシェに俺は尋ねる。


「このエリアスの森から約2時間ですね」


「意外と遠いんですね…」


 普通に遠くて憂鬱になっている俺にユーシェやその会話を聞いた兵士達は苦笑いを浮かべる。


「あはは…まぁ、なんだかんだでいつの間にか着くから、ね?」


 困った様子で俺にそう伝えてくるがその、ね?は何なんだよ…。


「あ、ハイ……」


 俺の憂鬱さがレベルアップする様子にユーシェが俺をどう元気にしようかとあたふたし始め、その様子を見る兵士達からフフッと笑みが溢れる。


「う、うぅ…わ、笑うんじゃないお前等!!」


「い、いやだって団長、あの説明はちょ、ちょっと…ブフっ…」


「それに、あの団長があたふたする様子見るとちょっと…笑うなって方が無理です…ぐ、グフッ……」


「ユーシェ団長…こ、今回はちょ、ちょっ…フフッ……」


 各々、ユーシェを笑っていると彼女はむぅーっと頬を膨らませると拗ねた様子でそっぽを向く。

 そんなユーシェと彼等、兵士達のやり取りを見守るように眺めていると頭の中で声が響く。


(マスター、少し良いかしら?)


(なんだ?)


 リーゼが深刻そうに俺を呼びかけてきたので何事かと思い問い返す。


(一つ…忠告しておくのであれば、マスターの力…つまり失われた能力(ロストスキル)をこの先…使う事はお勧めしないわ)


 リーゼからの唐突の能力封印宣言。


(その理由は?)


(マスターと失われた能力(ロストスキル)は言わばこの世界にとって異物であり、人前で使えば必ず目立って何かしらに目をつけられる)


 確かに時空間操作、事象干渉など出来てしまう俺の能力はある意味この世にあってはならない能力であり、人前で使えば目立ち面倒事が待ち受けているのは至極当然である。


(それに失われた能力(ロストスキル)を使えば使う程、この世界にどう言った影響を及ぼすか(わたくし)には検討がつかない…最悪、可能性の一つですが世界に大規模な歪みが起き世界崩壊が待ち受けている可能性もあるわ)


 後半の内容に俺が驚く。


(いやいや…流石に能力使って世界崩壊って……マジか?)


(可能性の一つと言いましたけど……実際にマスターが昨日能力を使った際に大規模な魔素(マナ)が消費されましたし…正直に言えばあの量を何度も消費していればあっという間にこの世界の魔素が枯渇して簡単に世界は崩壊しますわ)


 驚愕の事実に言葉が出ない。

 この事実を知らなければ俺は世界を滅ぼす魔王にでもなっていたであろう。

 だがそれなら……。


(じゃあ、何で元の居た世界は崩壊しなかったんだ?)


 リーゼの話を聞いて浮かんだ疑問をぶつける。

 この世界で数回使ったら世界が崩壊するような能力を何故元の世界ではある程度使えて崩壊しなかったんだろうと。


(それは能力制限と魔素が(ゲート)を経由しての最適量化…つまり最小量での使用で行使出来ていたからですわ)


(ゲート)?)


 知らない存在にリーゼに聞き返す。


(えぇ…次元の狭間が何かしらの影響を受け捻れてしまい…簡単に言えば、マスターの世界とこの世界を繋ぐ門みたいな物ですわ)


(そうか…つまりその門があったから元の世界は崩壊しなかったと?)


(えぇ…そして現在、マスターはこの世界で門を通じておらず最適量化されていない…大量の魔素を使う存在ーーーつまり燃費の悪い残念な子ですわ)


 リーゼが最後に何故か小馬鹿にする感じに貶しにかかってくる。

 コイツはアレか?咲と同類か?マスターと言っておきながら人に喧嘩を売るのが好きなのか?


(…まぁ分かったが……それなら俺が魔素の調整をすればーーー)


 と言ったところでリーゼが言葉を遮る。


(今まで魔素(マナ)を感じた事や触れた事、調整の調すらした事が無い……あまつさえ魔素すら知らないマスターが急にそんな事が出来る技量の持ち主だと思いませんが?)


 ぐぅの音も出ないとはこの事である。


(……そうだな)


(分かってもらえて何よりよ)


 コイツは本当に俺の事をマスターと思っているのだろうか?。


(まぁ…勿論マスターが魔素の制御を出来れば何の問題も無いかもしれませんが…マスターの世界とは違って能力制限がかかっていませんから使いこなすのは難しいと思いますし、下手をすれば能力の反動に耐えれず、もれなく死にますわよ?)


 嫌なオマケがついてくるもんだな…。


(分かった…当分使える目処が立つかは知らんがそれ迄は使わないようにする)


(さて…そろそろね…)


(………?)


 ーーー君。


 ーーーート君?


「ユト君?」


「え、はい!?」


 急なユーシェの呼びかけに驚き瞼を開く。

 どうやらいつの間にか寝ていたらしく彼女に起こされたらしい。


「疲れてたの?何度呼びかけても起きなかったから、びっくりしたわ」


「すみません…そんな事は無いんですけど…」


「あ、気にしないで?、それと見えてきたよ」


 そう言って彼女は御者台の外を指差すのでそちらに顔を向ける。


 離れている位置だがそれでも分かる。

 俺が想像してた以上の大きさの都だった。


「あれが私達の国のアストレイア王都よ」


 この異世界に来てから始めて行く人が居る街にに少しワクワクしながらも仲間達の事や色々な情報に思いを馳せ見つめながら馬車はその王都に段々と近づいて行くのであった。






〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜






 王都を囲む様にそびえ立つ外壁と東西南北の四方に巨大な城門を構えるアストレイア王都。

 俺達が居たエリアスの森は北の方に位置する場所だった為、北門から入る訳だが…。


「悪りぃな、これも規則だから」


 目の前に座る兵士の男が俺にそう言う。

 現在、俺は城門の詰所内で座らされている。

 まぁ…なんでこうなったかと言うと北門から入って兵士やユーシェが入れるのは当たり前だが、俺はよそ者でしかも身分を示せる者がない為、拘束…と言う訳では無いが軽い取り調べみたいなものを受ける為、こうして大人しくしていると小さな水晶が付いた石板がテーブルに置かれている。


「これ、何ですか?」


 俺は見た事ない物に男に尋ねると男は驚いた顔を見せる。


「お前さん、真偽の板を知らねぇなんて本当に何処から来たんだ…?」


 男はそう言って驚いた顔から一変、疑心の眼差しを俺に向ける。

 そんな事言われても、俺はそれ以前にどうやってこの世界に来たかの方が聞きたいぐらいだが…こんな事を口にしても意味を成さないのと余計な手間と騒動が増えるだけなので心に留める。


「すみません…山奥で育った世間の事などに疎くて…」


「……の割には高そうな服着てねぇーか?」


 確かに今回の服はNo.としての依頼の為、改造制服の黒衣を着ているが…この世界の人間からしたら良い服なのかもしれんな…よし、ここは一つ…。

 俺は少し俯き声のトーンを下げて話す。


「実は…この服、死んだ両親が残した形見なので…」

 

 秘技・形見作戦!

 これによって相手は聞いちゃいけない話だって思い、それ以上追求させない奥義である。

 俺は警備兵にチラッと視線を向けると目元を手で覆い上を見ている。

 あれ……効きすぎたか?


「そうか……そうかぁ………」


 いや、効きすぎだろ!?流石に日本でもこうはならんぞ!?


「子供なのに辛ぇ思いをしてるんだな、おめぇーさん」


「い、いえ…悲しんでばかりいられませんので……」


 あまりの効果抜群具合に俺は少々たじろぐも、そう言うと警備兵のおっちゃんは鼻声でゔぅ〜と唸る。

 ユーシェ達の方をチラリと見ると警備兵のおっちやんと一緒で目元を手で覆って俯いている……お前達もかいっ!

 このままだと話が進まなさそうなので、結局これは何なのですか?と話を先に促すと警備兵のおっちゃんもあ、あぁ…と思い出した様に話を進める。


「この真偽の板に手を置くと手を置いた奴の嘘をが分かるって言う物なんだがな…例えばそうだなぁ……俺は今36歳なんだが……」


 そう言って警備兵のおっちゃんは真偽の板に手を置く。


「俺は30歳だ」


 おっちゃんはそう言うと板の水晶が赤く光る。


「嘘を言うとこの様に水晶が赤く光って本当の事だと水晶は何も反応せず白いままって訳だが…分かったか?」


 俺は頷き返し、手を真偽の板に置く。


「まず、お前さんの名前と歳は?」


「名前は、ユトで歳は16歳です。」


 特に板の変化は無し。

 それを確認するとおっちゃんは次の質問を始める。


「罪…つまり犯罪経歴や犯したことはあるか?」


「ありません」


 この質問に対しても水晶は変化を起こさない。

 それを確認したおっちゃんは一息吐くと顔をにこやかに変える。


「よし!ユト、質問は以上で問題もないから通っていいぞ!…って入国税は…」


 そう言いかけておっちゃんはユーシェを見ると彼女は首を横に振る。


「今回は無しで大丈夫だから、これも渡しておくぞ」


 おっちゃんは俺に1枚のカードを渡してくる。


「これは?」


「これは入国カードなんだが…多分お前さん持ってないだろ?身分証が無い場合は3千トリアで作製するんだが、今回は騎士団長殿の計らいで作製分と入国税は免除で作らしてもらったが…注意としてはこのカードは1週間は有効だがそれ以上滞在する場合は滞在税として5百トリアをこの詰所か役所、もしくは冒険者ギルドの受付で支払うようにしてくれ」


「もし払い忘れた場合は?」


「一応、入国の出入りの際には確認するから日が近くなったら俺らが声かけする様にしてるから忘れる事は無いが…まぁ、その場合はさっき言った通りの金額を払ってくれればいいから」


「分かりました…他に何か注意などありますか?」


「特には無いがこのカードは各国で使えるから無くさないよーにな?無くすと、再発行でまた3千トリア取られるからなぁー」


「なるほど…分かりました、ありがとうございます」


「いいって事よ、んじゃ良い1週間を!」


 おっちゃんは笑顔で俺やユーシェ達を詰所外まで見送り、無事入国を果たす。

最後まで読んでいただきありがとうございます。

何かしら感想や要望などコメントしてもらえると嬉しいです。

また拙いですが気に入ってもらえればお気に入りやブクマ登録などして貰えると嬉しいです。

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