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第四十三話『竜の少女の想い』

【奴隷竜の少女】



 竜騎士さまは何もおっしゃってはくださいません。

 もしかして助けてもらったのは幻想なのでしょうか?


 結局、竜騎士さまは黙ったまま歩き出してしまいました。

 わたしは慌ててその後を追います。

 ……追っても良いんですよね?


 もしかしてわたしから何か言った方がよかったのでしょうか?

 しかしラザロス様から「主人の許しもなく喋るな」ときつく言われていたため喋れなかったのです……。

 そうでなくてもずっと嫌われ者だったので、自分から喋るのが怖いのです……。


 ……竜騎士さまは何故わたしを助けてくれたのでしょう?

 わたしは竜としての力もほとんどない、竜騎士さまにとって何の役にも立たないお荷物にしかなりません。

 冷静に考えると段々と不安になってきました。


 だって竜騎士さまはマジックポーチをお持ちなので荷物持ちすら不要です。

 そうなるとわたしは本当にただの役立たずです。

 ……そう思うとさらに怖くなります。


 不意にわたしを奴隷商人に売りつけたあの冒険者のことが思い浮かびました。

 竜騎士さまがそんなことなさるはずがないのは分かっています。


 でも……。

 何も出来ないわたしが竜騎士さまに付いていくことが許されるのでしょうか?

 どうにかわたしが竜騎士さまのお役にたてる方法はないでしょうか?

 わたしは竜騎士さまのお側にいたいのです。


 とにかく今は黙って竜騎士さまに付いていくしかありません。

 ……しかしどこに行かれるのでしょう?

 どうやら門の方に向かっているようですが……。


 途中、宿屋に寄りましたが、竜騎士さまは何も言わずカウンターの前で立っているだけでした。

「気味が悪いねえ。冷やかしなら帰っておくれ」と言われてそのまま宿を出ましたが、竜騎士さまは一体何がしたかったのでしょうか?

 しかし竜騎士さまのことです。海よりも深いお考えがあるに違いありません。


 結局そのまま門から街の外に出てしまいました。

 本当にどこに行かれるのでしょう?


 ……まさかお外で捨てられる、なんてことはないですよね?

 以前はとても頼もしく見えたその背中が、今はとても遠いものに感じます。


 神様お願いします。

 どうか竜騎士さまと一緒にいさせてください。

 一生に一度のお願いです。

 どうか……。




短くてすいません……。

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