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第三十九話『全てはこの時のためにやってきたことだから』

「どひぇええええええええええええええ! ど、どうしたのリクくん、その姿!?」


 冒険者ギルドに入った途端にディジーさんの声が響き渡る。

 ラザロスたちが去ったすぐ後に俺もダンジョンから出たのだが、そう言えば俺の恰好はかなりぼろぼろだった。


 ウインドウィーゼルの『かまいたち』攻撃で服を切り裂かれたことに加え、地下10階ボスのリザードニードルの針攻撃で貫かれたから、俺が着用していた『王城の訓練着』はもう形を成していない。

 でも大事なところは守れているから大丈夫!


「怪我はない!? 平気なの!?」


 カウンターを乗り越えてディジーさんが俺の体をまさぐってきてくすぐったい。

 しかしディジーさんは俺の腹の傷に気付くと、


「……お腹にでっかい傷跡が残ってるじゃない……。五日間も姿を見せないから心配してたんだよ? 案の定こんな無茶してきて……」


 腹の傷痕を撫でるディジーさんは悲しそうに呟いた。

 そんな顔を見ると申し訳なく思えてくる。

 でも、これは必要なことだった。俺は自信を持ってそう言える。

 すると、ディジーさんは俺の顔を見上げて呆けたように呟く。


(……少し見ない間に男っぽくなったかも)


 え? なんて?

 ディジーさんは俺の疑問顔には答えず、自分の中で何かを咀嚼するように言ってくる。


「うん、無茶してきたことは悲しくなることだけど、でもそれだけ得るものはあったんだね?」


 確かに得るものはあったと思う。

 だから俺は頷いて答えたのだが、続いてディジーさんはこう言ってくる。


「そしてリクくんのやるべきことはまだ終わっていない。そうでしょ?」


 そこまで分かってくれていることに驚きつつも、俺はもう一回頷いた。

 そう、まだ終わっていない。

 これから決着を付けに行くのだ。


 その後、俺は『かまいたちのカード』二枚を売り金貨100枚を得てギルドを出た(ちなみに『かまいたちのカード』についてディジーさんとひと悶着あったのだが、それはまた別のお話)。


 今から俺は武器屋と防具屋に寄って準備を整えてラザロスの家に乗り込む

 彼らは有名人なので聞き耳スキルで噂を聞いてアジトの場所は既に知っている。


 さあ、行くとしようか。



番外編「コミュ障竜騎士×コミュ障ドラゴン娘(s) -王都の晩餐-」を短編でアップしました。

話は少し過去に戻り、リクが王都にいる時に催された晩餐会での話になります。


割とあっさり読めるのでよろしければ是非ご覧ください。

下にあるリンクから番外編「コミュ障竜騎士×コミュ障ドラゴン娘(s) -王都の晩餐-」に飛ぶことが出来ます

(上記の作者名「上杉マリア」をクリックしていただいて「作品一覧」からでも行けます)。


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