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続後編
「2度とご主人様と結ばれない」
「ご主人様の所には戻れない」
女は言う。
そんな…ご主人様と必ず結ばれるんじゃないんですか!?
「私、必ずとか言った?必ず結ばれたら私もそうしたいもんだねぇ。例えば、アラブの石油王とか…」
そんな戯れ言聞いてない!俺は…
「戯れ言?戯れ言というか…」
女は、語る。
「巫山戯るのも大概にしろ。好きな者同士付き合うのがどんなに大変なのか知らねぇのか?甘ったれた根性で縄張り護れるか?あぁん?人間はな、好きになった奴には、精一杯の愛を見せるんだよ!そして敵から勝ち取るんだよ!そんな事も分からねえなら人間になるんじゃねぇ!!」
甘え……俺は、知らなかったですよ…ご主人様に甘えてたなんて。
「お前は、お前に甘えてたんだ。だから、ケジメをつけろ」
続ける。
「人間になるか?ならねえか?選べ」
俺は答える。
人間に……ぼくを人間にしてください。