1話 俺はネコ
俺は猫だ。ウザったらいくらいにプロローグに暴露されてるが、猫だ。そして魔女に会う。魔法をかけられて、人間にもなる。それはまだ先の話としておく。
俺には名前がめっちゃある。『シロ』『タロ』『カケル』『エリザベータ15世』『ジョンソン・トーマス・ジェファーソン5世』『チーちゃん』そして『タマ』。
俺は『タマ』という名前が気に入っている。もちろん、『タマ』と名付けてくれたご主人様にはいつも感謝している。だから、他のご主人様の所には週一程度にちょくちょく顔を見せに行ってるが、『ご主人様』の所には毎日行き、そして寝てる。
『ご主人様』は高校生の『チカちゃん』という。とても可愛く、文武両道で才色兼備。めっちゃカワイイロングヘア。眼鏡かけてゴロゴロしてる所がたまらない!
「にゃーฅ^•ω•^ฅ(ご主人様~)」と声をかける。
「あ、タマちゃ~ん♡おかえり〜」と俺を抱っこしてくれた。
たまらねぇなぁ…
そのまま一緒に過ごし、ご飯を貰い、いっぱいスリスリして、一緒に寝た。
ちょっとしてから『ご主人様』が寝ているところを見て、ほっぺをペロペロ舐めてから家を出た。夜の23区を歩く。近くにスカイツリーが建ってる。
「はぁー…俺も人間なら…」
「いっその事、人間になるか?そこのどぶ猫」と、不思議なミニスカートを履いた女が言った。
誰に言ったのかは、分からないな。
「オメーだよ、そこの猫!」