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剣聖輪転  作者: 遊喜菜園
6/22

必然

鬼一法眼にしてみた。

美輪明宏さんでイメージすると大変なんでそれは忘れて下さい。

間合いの外からオスカールの威圧がくる。


(この人は僕を知っている!?)


レインは身構えた。

するとアライナ、ラナン両名が盾に入る。


「大公ですよ?侯爵ではお(いえ)が潰れますよ?いいのですか?」


アライナは呪文詠唱に入った。

リタがすかさず妨害詠唱に入る。


「・・・試しただけなのですが、なかなか、後世にはすごい剣聖が現れました。ランゼさんに然りですが」


日の本語で喋り、威圧が解けた。


「どなたですか?遺恨ですか?」


日の本語で喋ったがオスカールは首を振って答える。


「義経くんじゃ無いので、ごめんね。鬼一法眼って、聞いた事ある?」


レインはオスカールの威圧が気当てでは無い事に気付き、構えを解いた。と同時にジュナスが二人の間に両腕を広げて涙しながら入った。


「たとえ兄上とて、朕の友を傷付ける事は朕は許さない!」


「ジュナス、大丈夫です。オスカール様に敵意はありません。むしろ、剣に手を掛けたのは僕が先なんで、裁かれるのは僕です。」


僕もまだまだ未熟です。鬼一法眼?おじいちゃんなら知ってるのかな?


「殿下の護衛を務める者です。たとえ、ドラゴンキラーだからとて、このように突然敵意を出してくる輩がいるかもしれません。ですが、リフ・・・?」


「レイン・リフテンです。」


ラナンがフォローする。

咳払いし、名前を言い直す。


「レイン・リフテン卿なら、心配はいりません。」


「なんと、兄上はレインを試したのか?人が悪うございます!」


ジュナスが涙を拭いてまたオスカールに飛びついた。

絶対にジュナスは男色がある。

僕は細心の注意を払おうと決意する。


「ただ、フランベルジュじゃ、流石に剣が保たないね。」


まだ抜き身も見せて無いのにフランベルジュを見抜いた。


「また殿下はフェンリルなど持ちだして、あっ、リフテン卿を迎えに行った時まさかのファルコンかな?」


「うっ・・・」


「まさかの図星ですか殿下、はぁ。勝手に持ちだして?リフテン卿に滑された?とか?」


「うぅ・・・。」


ジュナスが半泣きしだした。

オスカール様、ジュナスのなぐさみ者が誰もいませんよ?いいのですか?

レインは、ちょっと焦りだした。


「・・・まぁ、今回リフテン卿には迷惑をかけました。御礼品を後日渡したいと思います。」


(ファルコンはジュナスが初めて声に応える皇帝だからね。)


日の本語を小声で話してきた。


(見えるので?未来とか前世が?)


(少しね?あと御礼は期待してね?)


「それでは失礼いたします。殿下。」


そう言ってオスカールは2人の女性とイチャつきながら去ってあった。




「こちらをお納め下さい。です。えっと、太刀の大小拵えを4本用意いたしました。です。」


生徒会書記のラナン先輩がジュナスの昼食時に現れた。

腕に8本の大小拵えの太刀が抱かれていた。


「あー?会長の所の奴だよー。凄く良ーよ?」


最近は昼食時でもアイナが離れなくなってきたのである。

リタもミリエラも諦め、ジュナスですら振れてこなくなったので、アイナ公爵家と共に食事についていた。


「この刀、我が領内にいる天下一鍛冶が鍛えし物です。これ以上の物はこの世に存在しない。です。あとフランベルジュは殿下が使いなさい!らしいです。」


「なんと!朕にはフェンリルがあるのに?」


「オスカール様を兄上と慕うなら言う事聞くです。会長命令です!」


ラナン先輩にキツく言われ、了解するジュナス。


「ランゼよ?斯様に凄いのか?この剣は?」


昼食時でもレインの膝上から動かないアイナが、そういえばランゼの腰物と一緒だと思い、ランゼに聴いた。


「殿下と友達になるならって貰ったよ。大小拵えと太刀を。」


学校で帯刀を許されてるのは殿下護衛のリフテン家だけなので、ランゼは帯刀していない。

なるほど、ランゼは太刀を装備してるようだ。


「帝国1の鍛冶屋が作ったとは。良かったではないかレインよ?」


ジュナスには剣の価値があまりわかってないようだ。

初物が最強剣ファルコンだから。


「だから間違えてるです!天下一です!」


やたらとジュナスに突っかかるラナン先輩だが、なぜかジュナスは泣かない。


「ラナン先輩、ありがとうございますとお伝え下さい。また、大公に挨拶に伺います。」


太刀大小拵え8本受けとった。

僕、リタ、ミリエラ、マイラに対しての刀だろう。

アイナに膝から降りてもらい、黒塗りの鞘の太刀を手にし、口拭き紙を咥えて抜いた。


「「・・・綺麗・・・」」


ミリエラとリタが魅入ってる。

確かに

でも、おじいちゃんは刀に頼るなと言ってた。


「リタ姉、ミラ姉、自分のと思う奴取ってみて?」


すると2人は無言で別々の太刀大小拵えをとった。


「じゃあ、これはマイラ姉のだね?」


必然、余りの刀はマイラのであろう。

マイラの名前に反応したのはなぜかアイナだった。


「レインの刀を見る目が妬けるところだけどマイラとは他にも女子がいるのか?リフテン卿!!」


最近女人が絡むと顔を摘んでくる。

マイラ様は唯一のリフテンです。

すいません。


**********************


「よろしかったので?金賢龍神クルト様が鍛えし龍神鋼の太刀を?」


生徒会室でオスカールの食器をかたずけるアライナがたずねた。

そう、聖剣ファルコンを鍛えし伝説の龍神が創った大小拵えであった。


「あれは、余が使う用じゃないよ?{来るべき剣聖最初の刀ぢゃ}ってクルトが作ったんだからいいんだよ。余はラナンとアライナの方が大事だもん。クルトから{主の剣はまだまだぢゃ}って言われてるし。」


とオスカールはクルトのセリフをマネして言ってみた。

ラナンとアライナはそれを見て笑った。

似てたのだろう。


「ではリフテン一族は剣聖なのですか?」


「ははは、でもレインはその上の剣神だよぅ。」


「!!」


オスカールの言葉にエルフ二人は驚いた。


「「金剣龍神ハムラビ様が探してる師となる方ですか!!」」


オスカールは未来を二人に語った。


「剣聖皇女、魔法剣聖、焔の剣聖、狂喜の剣聖、そして、剣神、来るべき時、運命の歯車は回りだす、そして後世に伝えられる。ユリエラ叔母様のセリフだねこれ。」


不思議な事を言われ、考え込んでる二人にハグして、


「あの刀がリフテン一族に渡ることは必然だったんだ。」


************************


「な・つ・や・す・み。夏休み~!!」


明日から夏休みとなる。

ミリエラはうきうき状態であった。


「ミリエラ様、浮かれるとかどうかと思いますが?」


若干ミリエラの態度に引き気味のリタにミリエラが小声で言う。


(しばらくあの殿下ジュナス公女アイナに合わないでいいんだよ?)


「な・つ・や・す・み。夏休み~!!」


リタがミリエラと腕組んで壊れた。


夏休みとなった。

ゲオルクから帰郷の催促の手紙が届き、殿下を宮殿に送り次第、ガダに帰る事となった。

始めはジュナスがダダを捏ね、ガダに行くと言っていたが、さすがに皇后に泣かれたので皇国に残ることとなった。

ゲオルクの手紙には金貨50枚が入っており、路銀の足しにせよと書いてあった。


「小遣いみたいな物でしょう。使っていいのでは?」


「じゃあ、リタ姉とミラ姉で25枚ずつにしよう。」


「レイン様はどうするので?」


「口入屋があるらしいんだ。そこで少し路銀を稼いでから帰ろうと。」


「口入屋?ではご一緒いたします。」


リタが聞いたことが無い店があると思い、一緒に行動すると言い出した。


「いや、ここは別行動させてください。僕はまだまだ弱い、修行の一環です。お願いします。」


リタとミリエラは顔を見合わせ、ではその口入屋まで一緒に行く。ということで納得して付いて来た

なんてこはない。

口入屋とは冒険者ギルドの事だった。


「レイン様、冒険者登録してますので?」


「なんですかそれ?」


「ですよね?農民から貴族ですものね?誰から聞いたのですが?ギルドの話は?」


リタですらガダで守衛のみんなとの会話で知ったぐらいなのに、レインが知ってる事自体が不思議な事であった。


「ああ。ランゼさんですよ。街のココあたりに口入屋があるから、そこで色々冒険するとなかなかの実戦経験になるよって。」


「・・・レイン様、ギルドには登録というのがあってですね?それを登録しまして始めてお金がもらえる仕事が請けられると言うシステムなんですよ?あと年齢制限と言うのもありまして、たしか」


「リタ、たしか10才じゃなかったかしら?」


「ですよ、たしかに」


現在レインの年齢は7才あと3年我慢しよう。


「中に入るぐらいは?」


「それなら問題無いと思いますよ?」


ギルドに入ってみた。

屈強な男女がそれぞれにパーティーを組んで冒険の準備をしてたり、円卓を囲んで酒を飲んだり、カウンターでクエストを受注したりと色々と


「おい!!ギルマス?ここはいつからガキと混血OKになったんだ?」


「ボーヤ?迷子かなー?ここはボーヤは来ちゃ駄目な所だぞー?」


罵声が飛ぶ。でも気にしてたらきりが無い。


「・・・すごいなボーズ、よく俺のところまでこれたもんだ。」


ギルマス、そうギルドマスターである。レインはその男に実は用事があった。


「狂喜が知り合いなんで。」


ギルドについたら狂喜の知り合いだと言えばいいとランゼから聞いていた。

回りが静まり返った。あるものは青い顔になり振るえだしていた。

回りの態度でよほどの事をランゼはギルドの人間にしたことが解る。


「・・・狂喜の名前聞いてもいいか?一応確認だ。」


「ヒントをください。女の名前か、八幡幻十郎か?」


ランゼが、偽名を使うとすれば幻十郎の名前を使うと思った。


「あぁ、確認した。ようこそ。ギルドマスターのフランシスだ。で?どんな仕事が欲しい。」


「ランゼの名前出したらフリーパスなんですか?」


リタとミリエラが驚いた。


「なんだ。お嬢ちゃん達も知り合いかよ?で?3人か?」


「いえ、僕一人です。彼女たちはガダに帰ります。」


「フム、ガダ方面ねぇ。あ、あった。これどうだ?」


{ガダ方面ドラゴン討伐金貨100枚前金10枚支給}とあった。

サバイ1党討伐金貨200枚は以外と法外な相場だったのだろう。


「1匹でいいので?」


レインの質問に対しフランシスは驚いた。


「いや冗談なんだが?3ヶ月以上前に皇后一向が襲わたらしいんだ、見事に護衛が討伐したらしい。んで皇帝上意依頼となってな?一応窓口なんだ、冗談だぞ?」


「帰る方向で出会えばラッキーって事でしょうか?その依頼受けれます?」


「マジでか?狂喜の知り合いは命要らずかバカだな?名前は?」


「レイン・リフテンです。」


「!!!!!」


ギルド内にいる全員がレインを見た。


「お前、いや、あなたがリフテン卿でしたか。じゃあこの依頼は下げさせてもらいます。」


と言ってフランシスは書き出した依頼証明書を破いた。


「なぜ?」


「実は、ほかの依頼がありましてドラゴンキラー。あなたなら可能です。」


ギルドにまでドラゴンキラーの名前は届いていた。当然といえば当然である。

フランシスは一枚の依頼書を出した。

{ 迷いの森レッドドラゴンの討伐金貨500枚 }


「皇国スレイマン・サラから馬で1日、迷いの森という所のエルフ族の依頼です。どこで嗅ぎ付けたか、ガダの街道での討伐を知って、その討伐者が来たら渡してくれと。」


レッドドラゴン。

恐らく最強モンスターの分類だろう。

迷いの森自体もめったに人が来る場所ではない。一度足を踏み入れると方向感覚を見失い、そのまま森から帰らぬ物となる。

もともと精霊の力が凄く濃い森であったため、エルフ族が皇国に対し、自治統治をみとめさせた場所で、森の最深部にはエルフの村も存在していた。

そこにこの最強種が居ついたらしい。


「ここ最近、皇国にドラゴン討伐が可能な冒険者など居ないんですよ。あなたが駄目ならもはや諦めてもらう依頼でしたし。」


「いいえ、受けましょう。僕の剣がどこまで通じるか、僕自身の修行として。リタとミリエラは先に帰ってください。」


「「絶対イヤです!!」」


「ダメです!!」


「「なぜです!?」」


「僕の修行は?」


「「私達の修行は?」」


「・・・」


「なんと言おうとついていきますので覚悟して下さい。」


あなたは私達の恩人なんですから。

リタとミリエラの決意は固い。


「僕の修行なんであなた達を助けません。よろしいですね?」


「「構いません。そのように鍛えて貰ったはずです!!」」


「・・・さっきから鍛えるとか修行とか。相手はレッドドラゴンなんだが?あなた方大丈夫なのか?」


痴話喧嘩に水を差すフランシス、それはそうだ、ここ数十年ドラゴンは倒されていない。ギルドの記録上。

それを修行扱いされたらギルドの面目が立たない。

なにせ、子供に言われてるのだから。


「ギルドマスター、3人です!レッドドラゴン討伐、受けます!」


リタがフランシスに駆け寄った。


「あんた、混血だがいいのか?純血種の森だぞ?」


「ランゼを倒したのは私です!何か問題でも?」


さらにギルド内が静まりかえった。


「あの狂喜が倒された?」


「狂喜の知り合いってだけじゃ無いのか?ドラゴンキラーは?」


「あーもう!分かった!分かったから!外野は黙れ!じゃあ3名、レッドドラゴン討伐、レイン・リフテンで。」


フランシスは依頼受理のベルを鳴らした。



「・・・森までギルドが用意した馬車で行って、入口で依頼主と調整と書いてる。」


ミリエラがフランシスから渡された細部指定書を読んだ。

ギルドの前で馬車を待つ。


「で?作戦とか?聞いてもいいですか?」


リタが得意ねジト目で言い寄った。


「なんで教える必要があるんですか?てか、今までそんな作戦なんか立ててましたか?」


「レイン今回は流石にねぇ?お姉ちゃんも少し心配。」


「いいですか?レッドドラゴンって言うのはですね?」


「従来のドラゴンの亜種、と言うか進化した竜族の最強種かな〜?」


知らない声が後ろから聞こえた。

フードを深々と被り杖を持った声からして女性だろう。

声をかけてきた。


「あっ、ごめーん。私は知ってても、みんなは知らないね?」


フードを取ると深紫色を後ろでまとめた髪で、青い眼のおじいちゃんならまだまだ腰が太くなくては良き子は産めないと、はいいとして。


「SSSRの貴クラスから先生の授業だもんね〜。先生のクレアだよ。よろしく〜。」


リタとミリエラはあえて無視した。


「はぁ、レイン・リフテンです。」


「知ってるよ〜。殿下の護衛でドラゴンキラー。あれあれ?女の子2人は無視だな〜?先生嫌われちゃったかな〜?」


「・・・その先生が何か用事でしょうか?まさか学校ではバイトは禁止、とかの注意ですか?」


ミリエラがクレアを睨む。

気当ては無い。


「やだなぁ、先生はそんな事言わないよ〜。ただ先生も仲間に入れて欲しいんだ〜?これでも先生魔法には自信があるんだ〜。」


足手まといが増えた。と思うレインであった。


「魔法使いいた方がいいよ〜?先生も今日から休みだしさ〜?ね〜?いいでしょ〜?」


「あっ。無理じゃないですか?3人で受領しましたから。」


リタがミリエラの細部指定書を取ってクレアに見せた。


「あぁ。フランシスに書き直させたから大丈夫だよ〜。」


と、新しい細部指定書を見せつけた。

そこには4人、と書かれていた。





























































バランス的に完全魔法使いいるなと思う。

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