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第9話~恐怖の監獄~

第9話


刻蝋値「やー、それにしても、ラーって想像以上に

悪党やってるよなー」


はやみ「確かにねー。文化財産盗むって、普通かなり

重罪になるけど、神軍大将だから揉み消せるのかなー?」


刻蝋値「消せると思うぜー? なんたって、神々の中で

2番目に高い位だからなー」


はやみ「見習いとは大違いだよね!」


刻蝋値「全くだぜ。そろそろ減速するぞ」


アポフィス神の領界が見えてきたので、2万光速から

1光速付近まで減速した。


はやみ「んーーー!…………キモチワルイヨー」


刻蝋値「おっ、耐えれるようになったか。収穫だな」


はやみ「でも気持ち悪いよ……」


刻蝋値「何言ってやがる。2万光速なんて神兵長

クラスだと、ランニングレベルの速度だぜ?」


はやみ「うえぇ!? というか、刻蝋値君そんなのと

戦ったの!?」


刻蝋値「おう、どっちも勝ったぜ」


はやみ「同じ見習いとは思えない…………」


刻蝋値「はやみだって、強くならなきゃいつ殺され

ちまうかも分からない。そんでもって、強くなりたきゃ

どれだけでも強くなれるんだぜ」


はやみ「そ、そうなの?……うん、わたしも筋トレに

力入れてみる!」


刻蝋値「へ? 筋トレ?? 極大魔法的なのぶっぱなした

方が良いんじゃ?」


はやみ「ふっふーん。神格化以前の経験から、筋トレに

よってパワーと耐久が増したら、魔法をより全力で

放てることが分かったんだよ!」


刻蝋値「っマジか! 俺も1発ドカンと撃てる

魔法覚えよーかな!?」


はやみ「……言いにくいんだけどさ」


刻蝋値「ん?」


はやみ「刻蝋値君は魔力とMPが絶望的に低いから、

ショボいのしか撃てないね」


刻蝋値「……知ってた。神格化以前に再三指摘

されまくったわ」


はやみ「まー、あり得ない身体能力あるから良いんじゃ

ない? あ、務所見えてきた!」


刻蝋値「よし、こいつら放り込むついでに、今まで

捕虜にして来た奴らの顔でも見るか!」


1時間ほど事件の説明を行い……


~牢屋~


はやみ「う~ん……やっぱり嫌~なオーラが漂って

いるね~」


刻蝋値「ま、そんなもんさ」


初めに俺は、初の対神戦(たいじんせん)を行った小隊長の

元へ顔出しした。


刻蝋値「ご機嫌如何ッスか? ジョニーさん」


ジョニー「!、貴様は俺を捕らえた……ふむ、想像よりは

百倍まともな生活を送れている」


刻蝋値「何よりッス。結局ラーについては何も知らない

らしいッスね」


ジョニー「ああ、ラー神のことは、一介の小隊長なぞ

知るよしもない。今後俺のような身分の者を捕らえた

とき、ラー神を知らぬという理由で殺さないでくれると

助かる……」


刻蝋値「俺以外は保証できねーけど、俺は基本的に

生け捕り主義ッス」


はやみ「わたしも殺しは嫌いよ」


ジョニー「そうか……」


刻蝋値「じゃ、奥の神兵長に会いに行くので、

また今度!」


ジョニー「ああ、またな(…………神兵長、倒したのか!?)」


~神兵長の部屋~


刻蝋値「お二人さん、ご機嫌如何ッスか~?」


クラウス「良いわけ無いだろう!! 貴様に負けてから

……全身ボロボロになるまで拷問されるし! クソっ……

今期の成績次第じゃ昇格もあり得たのに!!」


刻蝋値「やれやれ、俺からすれば寧ろ今までよく

その実力でのしあがってきたなぁ~って感じだぜ?」


クラウス「何だと!?」


刻蝋値「相性はあれど、今の俺程度に負けてちゃ、

ラーに追い付くなんて不可能に等しい!」


クラウス「ラー神と呼べ!!! 愚か者が!!!」


ホーク「そうだぞ!! 脳筋ゴキブリ!!!」


後ろで蛇のような動きの腕立て伏せ? をしている

ホークが援護射撃をしてきた。


刻蝋値「お、ホークも生きてたか。つーか2人の傷痕

嫌に違くね? 後その珍妙な動きなんだよ?」


クラウス「こいつ物理攻撃効かねぇから、この刑務所の

拷問メニューが効かねーんだよ!!その皺寄せが俺様に

来てよぉ……おーいおいおい…………」


はやみ「なんてヒドイ! わたし、後で署長に直訴して

あげる!!」


クラウス「嬢ちゃん……気持ちだけでも受け取って

おくぜ………!!」


刻蝋値「辛かったな。泣きたいときは存分に泣け」


クラウス「テメーは言うなぁ!!」


刻蝋値「ありゃ、流石に違和感だらけだったか。

ま、これが嫌なら素直に吐くことだ」


クラウス「クソがっ!!」


刻蝋値「で、ホーク。その動きを教えてくれや」


ホーク「お前だけには教えないぞ!」


刻蝋値「あ、分かった! 腕立て伏せだろ。初心者が

陥りがちな、無駄に全身を連動させて、胸、肩、

三頭筋に負荷が乗らねぇフォーム!」


一瞬でホークの顔が赤くなったのが分かった。


ホーク「悪いか! 脱獄し、お前に勝つための

努力だぞ!!」


刻蝋値「笑わねぇさ。けど、効率悪すぎるから、

俺が基本的なフォーム教えてやるよ」


ホーク「……なんたる屈辱!………だが、この動き、

覚えたぞ!」


刻蝋値「おー、スッゲェ改善されたな。ま、次に

俺が来るまでに、クラウスから基本的な筋トレを

学んどきな」


ホーク「ふぅ、限界だ……って、あっ……

乗せられたーーー!!」


はやみ「なんか情緒不安定って感じだね。……ん?」


情緒不安定ゆえ、頭をワシャワシャしているホークの

顔を注視してみた。


はやみ「キャーーーー!! イッケメーーーン!!」


ホーク「ななな何だ!?」


突然の叫びに激しく動揺する。


はやみ「ねぇ! もっと顔をよく見せて!!

っというか、筋トレする姿もう一度見せて!!!」


刻蝋値「うぉ!? 急にどうした……??」


ホーク「ふ、ふん! アポフィス派の女の言うことなぞ

無視だ!!」


はやみ「あーら、そんなこと言っちゃったら……」


なにやら魔法を詠唱した。


ホーク「へ? な、何故女の方に引っ張られる!?

俺に物理は効かねぇはず!!」


はやみ「だってぇ……魔法による重力で引っ張って

いるもの~~。物理法則じゃ無いわよ」


ホーク「ウグググッ!! 足がぁ~~……」


クラウス「……お前、そんなに非力だったのかよ

(後、この嬢ちゃん中々怖そうだな)」


刻蝋値「おいおい……あんまりいじめ…」


まてよ!


刻蝋値(この状況は、ラーの情報を得られるチャンス

なのでは!?)


はやみ「クラウスさん、スクワットのお手本をお願い!」


クラウス「しゃーねーな、まずは膝と股関節が平行に

なるまで腰を落とす。そして……」


はやみ「うん、上々! じゃ、ホーク様、お手本通りに

レッツトレーニング!」


ホーク「な、何故こんな拷問……」


はやみ「ふふふ、足腰鍛えなきゃ、また重力で密着

させますわよ~~」


ホーク「わ、分かったから!」


はやみ「はい、いーち、にーい、さーん、しー……」


ホーク「あっ、上がらん!!」


クラ・刻(嘘だろ……)


ホーク「あああっ!」


ついには後ろへとダサい尻餅を着いてしまった。


はやみ「うーむ、3回が限界……(転ぶ姿もかわいい…………)」


刻蝋値「オッス、気分はどうだぁ?」


ホーク「最悪だ! そ、そうだ刻蝋値!! この女と

付き合え! お前みたいな特徴の無い奴には高嶺の

花だろ!!」


刻蝋値「んーー……良いとは思うが、生憎神格化以前から

女は困ってなくてねー」


ホーク「なっっ……頼むからぁ~~、筋トレしてお前に

生の刺激を与えれるほど強くなるからぁ………」


刻蝋値「じゃ、ラーについての情報を吐いたら、

彼女に言い聞かせるぜ」


はやみ「さ、わたしの胸に甘えながら言ってください

まし?」


ホーク「い、言うからぁ!!近づかないでくれーー!!

下さいーー!!!」


クラウス「テメッ! 俺に拷問刑押し付けた挙げ句、

簡単に口を割るな!!」


刻蝋値「こいつがしゃべりゃ、クラウスだって刑から

解放されるんだぞ。牢屋から出るまでの間、スゲー

ウメー差し入れ渡してやるから、どうか吐かせて

やってくれ」


クラウス「何度も言うが……貴様だけには言われる筋合i…」


ホーク「言うから! 頭なでなで止めて!!」


最早涙目から溢れだしており、惨めなのか、

羨ましいのか分からなくなっている。


はやみ「スクワットよく頑張りましたー!」


監視員「では、神兵長ホークの供述を記録すべく、

記録室へと連行する」


クラウス「あああっ!!俺の我慢の数日は何だったんだ!!」


刻蝋値(……クラウス、お前には本ッッッ当に悪いと

思っている。取って置きの差し入れ持ってくるぜ!)


第10話に続く。

ブクマ、評価や感想などを頂けると、モチベーションが

上がります。気軽にどうぞ!

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