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第6話~筋肉なめんなよ?~

お待たせしました。どうぞ

第6話


刻蝋値「オラオラオラオラオラァ!!!」


刻蝋値の拳がホークを捕らえるが、当たった途端に倍の

速度で弾かれる。


ホーク「学ばねぇ脳筋野郎だな……俺に物理は効かねぇと

……」


刻蝋値「全方位もれなくガード……急所も関係無しか」


そう言った刻蝋値は、貫手を繰り出すと見せかけて

急停止し、ゆっくりとホークに手をかざし、全力で

踏み込んだ。


刻蝋値「フン!!! ッチ、発勁も効かねぇか。だったら

これだ!!」


自分の衝撃波が帰ってこようが、まるでダメージを

受けた様子が無い刻蝋値は、拳を振るって気合い弾を

撃ち飛ばした。


ホーク「何だよ、レパートリー豊富じゃねぇか。ま、

俺には効かねぇがな」


刻蝋値「衝撃、気、共に効果無しか……だったら一か八か!

うおおおおおおおっ!!!!」


ホーク「!?」


叫びと共に、刻蝋値の姿を見失ったホークは少々動揺する。


刻蝋値「キネティック・スタンプ!!」


宇宙1つを跡形もなく消し飛ばす運動エネルギーに達する

まで加速した飛び蹴りを、自身を見失っているホークの

腰付近に叩き込んだ。


刻蝋値「っ威力関係無しか!!」


両膝から下が、自身の蹴りの2倍のエネルギーによって

消し飛びながら、本当に物理攻撃が効かないことを

痛感した。


ホーク「……驚いた。宇宙1つ消し飛ばす筋力を持って

いるとはな。ここで会えて良かったぜ」


この攻撃により、ホークも刻蝋値の危険性を認識した

らしく、責任を持って排除することを決意したようだ。


刻蝋値「俺もだ。お前みたいのを倒せりゃ、1つ強く

なれる!」


脚を瞬間再生させ、戦闘態勢を取った。


ホーク「デス・スナイプ」


ホークは無駄に全身を連動させたフォームから、ビー玉

サイズの硬球を6万光速で放った。


刻蝋値「あ? 何だそりゃ」


刻蝋値はその弾丸を掴み取りつつ、明らかにホークの

筋力とは不釣り合いな威力について、考え始めた。


ホーク「デス・ガトリング」


今度は同じ速度で絶え間なく無数の弾丸を発射する。


刻蝋値「そうか、お前自身は非力でも、全身の筋力を

1ヶ所に集めりゃ、これくらい加速できるって訳か。

ったく勿体ねー野郎だぜ!」


全弾全てを掴みつつ、言ってやった。


ホーク「何だと!?」


攻撃の手を緩めずに聞き返す。


刻蝋値「その能力を俺が使った時を想像してみろよ。

ビー玉で宇宙10個は余裕で壊せそうだぞ」


ホーク「な、何が言いたい!?」


刻蝋値「お前じゃ非力すぎて攻撃力に限度があるんだよ。

ノーガードになってみるぜ」


ホーク「救いようのない馬鹿だな。全身蜂の巣に

……え!?」


そこには銃弾の嵐を肉体で反射している刻蝋値の姿が

あった。


刻蝋値「大体、棒立ちで弾丸キャッチできる程度の

銃弾何て、鍛えられた筋肉の前には無力だろ」


ホーク「そ、そんな……クラウスにはダメージを与えれた

のに………」


刻蝋値「少しは筋肉の性能が分かったか? じゃ、

ベクトル操作能力を攻略していくぜ!」


残像すら見えない身のこなしでホークの周囲を回り始め、

前方位から締め付けるような打撃を繰り出した。


ホーク「フフ、俺の攻撃が通じずとも、お前の攻撃

だって通じないさ。結局俺に触れた粒子は反対方向に

倍のエネルギーを得て返っていくのさ」


やはりホークには通じていないようだ。


刻蝋値「じゃあさ……」


刻蝋値はホークに拳を当てる直前で、負の加速を

行い始めた。


ホーク「発勁か? 無駄だと……があっ!!?!?」


ホークの腹に速度0 m/sで触れたと思いきや、

突如そのまま腹にめり込んだ。


刻蝋値「おおー、上手く行った! ベクトル倍反射って

ことは、触れてるときに引けば逆に当てれるってこと

だよなぁ?」


ホーク「ゴプッ……この俺が……打撃を食ら…うえっぷ!」


耐えられず、内容物を吐き出した。


刻蝋値「ありゃりゃ、俺のお仲間になっちゃったな」


ホーク「ほざけ……へへ、俺の能力は反射だけじゃない

ぞ……さぁ、さっきみたいに打ってこい!!」


刻蝋値「じゃ、遠慮無く!」


ホーク「ガハアッ!! ふ、ふつうに殴るな!」


刻蝋値「いやいや、明らかなフェイントにかかる馬鹿が

居るかよ? どうせベクトル4倍促進とかやってたんだろ?

全く………」


ホーク「お、おのれ……うおおおっ!!」


肉弾戦はなれてないのか、不安定な右ストレートを

放ってきた。


刻蝋値「ふん!!!」


ホーク「ッツツ!!」


ベクトル反射を発動させていたらしく、刻蝋値が

思い切り腹筋を緩めようとしたため、絶対に

壊れない壁を殴った時のように手首を痛めてしまった。


刻蝋値「当人の目の前で筋トレマニアを馬鹿にしたのが

運のつきだったな。終わりだ!」


今度は1発だけでも当たったら気絶しかねない威力で

殴ったり、拳が当たる寸前で腕を引こうとしたりし、

結果的に殆どの拳を当てることでホークを気絶させた。


刻蝋値「いやー、俺の頭がもう少し悪かったら負けてた

な~~……自己を知るのも良いが、敵を知ることも大切

だな。……まぁ、全力を尽くすのはもう少し強い奴からか」


そう言いつつ、アジトの牢屋へと向かった。


~3時間後・牢屋~


署長「おお、刻蝋値か」


刻蝋値「失礼します……やっとの事で、第2特殊部隊の

生け捕りを完了しました……」


こんなに時間がかかったのは、搬送中にホークの意識が

戻り、俺の束縛からベクトル操作で逃げようとしたから

だ。奴も多少は学習したのか、ちょくちょくフェイント

でベクトルの向きを反転させてきたので、思った以上に

捕獲に手間取った。


ホーク「刻蝋値と言ったな? この借りは必ず返して

やるぞ!」


刻蝋値「上等だ! お前が筋トレしねぇ限りは、俺に

勝てねぇことをよーーく覚えておくんだな!!」


署長「盛り上がっているところ悪いが、こやつの特徴を

教えてくれるか?」


刻蝋値「あっ、すいません! えーっと、こいつの一番の

特徴は、なんといいましても……」


~街中~


刻蝋値「……外食してからセンパイに報告するか」


と、その時


???「刻蝋値君!……だよね?」


刻蝋値「なんだ?」


誰かに声をかけられた。


第7話に続く。

ブクマ、評価や感想などを頂けると、モチベーションが

上がります。気軽にどうぞ!

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