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6/8

出会った人達はいい人だらけでした


 2019/08/10いくつか物語のおかしな点を修復してます。


 すみませんでした。





 そこからは少しだけ雑談した。



 この街のこと



 僕のこの身体のこと



 冒険者のこと。



 冒険者とは〘未開建造物や未到達地点を発見し調べる〙職業らしい。戦闘は〘騎士団〙の仕事だが、〘バウラの街〙には〘騎士団〙が無いため戦闘もやらないと仕事にならないらしい。




 そんな街でこの身体の人はなんで冒険者をしているのか思い出せない。


 まだ馴染みきってないのかな。少し悲しい。




 コンコン



 軽快なノックの音。



 「どうぞ〜」


 「失礼します。リュートさん……え?」



 ニコラさんが、入ってくると共にバーミュラーさんを見て固まる。



 「ほ……〘星砕〙……さん……」


 「おう。ニコラちゃんじゃないか。リュートが世話になったね」


 「え?なんか口調g」


 バーミュラーさんに口を手で塞がれる。


 「俺はこの姿だと〘星砕〙だ。〘星砕〙をしている時は基本これだ。察してくれ」



 小声で話される。


 そうか、そうだよな。


 プライベートがバレるのが嫌なんだ。こういう人と演じてるんだ。


 必要な嘘だ。



 「わかりました」


 「……どうかされましたか?」


 「!やっ……なんでもないです!」


 「?おかしいリュートさんですね。ふふっ」



 笑われてしまったが仕方ない。



 「そういえばおじさんに何かあるのかい?」


 「あっそうです!リュートさんを助けていただいてありがとうございます!」


 すごい勢いで頭を下げるニコラさん……


 「いやいやいや、たまたま立ち寄っただけだから……そんな頭を下げないでよ。リュートくんだってあんまり戦闘能力は高くないし、ギルドだって鉄等級はあんまり優遇してないだろ?」



 悲しいけどそうなんだよなぁ……



 「いえいえ!リュートさんは戦闘力は無いもののこの街の周りの遺跡や洞窟を沢山発見してくださってますし、スタンピードも事前に教えてくださった事もあります!……確かに周りの冒険者さんからの評価は低いですがそれでも沢山のことをしていただいたリュートさんにギルドとしては感謝しかありません!!」



 ……この身体の人はこの人なりに頑張ってたのか……なんか嬉しいな。



 「……そうか。そりゃよかったよ」


 「はい!」


 二人とも嬉しそうだ。僕も嬉しい。



 「あっ……それでリュートさん、お身体は無事ですか……?」


 「はい。もうこの街を走り回れそうですよ!」


 「ふふっ。良かったです。お茶をお持ちしたんですが一緒にどうですか?」


 「あっいただきます」




 「よし、んじゃリュートくん。終わったらギルド前で待ってるよ」


 「わかりました!」


 「ゆっくりしておいで」


 「おつかれさまです!」




 バーミュラーさんは部屋を出ていった。気を使ってくれたのかな?


 「……リュートさんっていつの間に〘星砕〙さんと親密な関係を?」


 「うーん……さっきですかね?弟子にしてもらいました…」


 「えっ……凄いですね……あの人が弟子を取るなんて初めてですよ」



 「そうなんですか……ワクワクしますね」


 「ふふっ。リュートさんらしいですね。……あっお茶が冷めてしまうのでお入れしますね」


 「あっはい!いただきます!」




 美味しいお茶とお茶請けだった。


 ニコラさんは休み時間をめいっぱい使って僕と話してくれた。なんかすごく暖かくなる人だった。いつかお礼をしたいな。


 ニコラさんと別れてギルドを出る。





 〘バウラの街〙……白い石レンガを貴重にした石の街って言ったところかな。ほぼ毎日バザーを行ってて人の出入りは少なくはない。



 ただ、〘騎士団〙が無いためガラの悪い人は沢山来るしそれの対応も全部〘冒険者〙だ。大変だな。




 「っと……バーミュラーさんは……」




 僕はキョロキョロと周りを見渡すとギルドの目の前、大きなヤシっぽい木の下に誰かと話してるバーミュラーさんがいた。知り合いかな?



 「バー……〘星砕〙さん」


 「ん?来たか」


 「誰……って!!」


 「!!」



 話してたらしい二人の少女はこっちを見て驚く。


 この子達は確か僕が助けた子達だ……明るいところで見ると余計可愛いな。




 「やっぱり……〘逃げ足リュート〙……」


 「ぐっ!」


 「スィーナ!」


 痛いところを付かれた……





 そうです。僕にも異名があるんです……


 〘逃げ足リュート〙……


 何も出来ないのに逃げ足だけ早いからこんな名前が………うう……悲しくなってきた。




 「すみません!助けていただいたのにスィーナが!」


 僧侶の子がめっちゃ謝ってくる。


 あの魔法使いちゃんはスィーナって言うのか。


 

「いやいや!いいよいいよ。……事実だし」




 「スィーナも謝って!」


 「でも!こんな奴に助けられたって……」


 「謝って」


 「リリアン……」


 「 は や く 」


 「ひっ……」


 「 す ぃ ー な ? 」


 「はい!さっきは生意気言ってすみませんでした!!」


 怖ぇ……この僧侶の子……リリアンだっけ?怖すぎる……怒らせないようにしないと。



 「大丈夫だよ。僕も気にしてないからね」


 「はい!すみませんでした!」


 「……」



 リリアンって子スィーナの手綱握ってるな……



 「……話は終わったかい?」


 「あっはい師匠」


 「「え?……」」


 「あっ……すみません。ご存知かもしれませんが僕の師匠になっていただいた〘星砕〙さんです」




 二人は少し硬直して、





 「「えええええええ!!!!」」


 すごいびっくりされたみたいだ。























 sideリリアン



 やっぱりこの人は凄い人なんだ!


 さっきスィーナから〘星砕〙さんの話を聞いててとても凄い人ってのがわかったけど、その人の弟子なんだよ!?すごいすごい!



 「…で……弟子さんでしたか……」



 スィーナもさっきのが効いてるみたいでたじろいでる……面白い。




 「もしかしてこれから特訓ですか!?」


 「んー……まぁそうしたいところだけどこの子の適正武器を探すのが一番かな」


 「適正武器……」



 適正武器を探すのって大変だった気がするんだけど〘星砕〙さんなら出来るのかなぁ……


 私も欲しいな……適正武器……




 「あの……師匠」


 「ん?」


 「この子達にも適正武器を与えてあげることは出来ませんか?」




 「「え!?」」


 なにを言い出すのこの人!!?



 「この子達のパーティをさっき思い出したんですが、戦士の子と盗賊の子が居たはずなんですが現状どこにもいません。ということは戦死をしたか逃げたかでこのパーティからは外れていると思います」




 確かにあの二人は二人で逃げてどこかに行ってしまったからパーティ契約は切れたけど……なんでわかるの?


 やっぱりこの人も凄い人なんじゃ……







 「うん。いいよ」


 「否定されることはわかってますが……え?」


 「いや、だからいいよ。適正武器」


 「「「いいんですか!?」」」




 声出しちゃった……スィーナも出してるし。




 「うん。リュートくんがこの子達のためにする事を、おじさんは拒否する権利を持ち合わせていないからね。」




 凄いいい人だった……鎧兜で表情は見えないけどすごい優しそうな人なんだろうなぁ……




 「ありがとうございます!!」


 「んじゃ行こうか二人も。……えっと名前は?」


 「はい!リリアン・ヴァーンです!回復魔法に適性があります!」


 続けてスィーナも


 「あたしはスィーナ・ニマです!!炎、水、風魔法に適性があります!よろしくお願いします!!」



 「よろしくお願いします!!」



 「うんうん。リリアンちゃんにスィーナちゃんね。覚えたよ」





 すると〘星砕〙さんが私たちに手を差し出して



 「二人とも改めてよろしくね。〘星砕〙だ」


 私達はなんの躊躇いもなく手を取って


 「「はい!よろしくお願いします!!」」




 適正武器……楽しみだな♪


















 これが私たちの物語の起点なんて思いもせずに。






 ???『うんうん。これでカイリさんにもいい仲間が出来そうですね。いやぁ楽しみですねぇカイリさんの成長……。涙が出そうですよ』


 ???『駄女神様ァ?』


 ???『ひっ〘世界神〙ちゃん!?待って待って仕事してるから!これでも一応この世界の神様だから!!』


 ???『あれほど私に言わずに時間を止めるなと言ってるのになに仕出かしてるんですかこのバカチンがぁああああああ!!!!!』


 ???『うわあああああああ』



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