表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
3/5

ツイッターって宣伝媒体だよね?(2) ――人を貶したい、反論は受けたくない、そのわがままさは普通じゃない。

2019.01.13 誤字修正

 これはプロ、アマ問わずですが、なろう作家がツイッターで、時折、驚くべき発言をするのを見かけることがあります。恐ろしく考えが足らないのか、そう装っているのか、単に自分の感覚がおかしいだけなのか、正直なところ、自分では判断がつきかねている所もありますが。


 そうですね、例えばこれはアマ作家さんの発言ですが。ええ、とても驚くべき発言でした。「なろう作家は、作品が思うように読まれない状態が続くと、そのあまりの辛さに狂ったような行動を取り始める人もいる」とか、そんなようなことを言った人がいるのです。……この発言、すぐに消されてしまいましたからね。正直、うろ覚えなのですが。


 そりゃあもう、こういう発言をする人にはね、一言言いたくなります。なろう作家さん、一体どれだけいると思っているのかと。その中には、残念なことに、奇行が目立つ人だっているでしょうにと。

 ……間違ってもね、「読まれてない作家さん」なんて主語で語るべき話ではないと思います。


 こういった発言に対して、「目に見える形で」誰も批判しない。それどころか、一緒になって盛り上がっているようにすら見えるのが、とても気になります。個人的にはまあ、単に自己主張の仕方を知らないだけだと、そんな風に思ってるのですが。――この人たちは、誰かを貶さないと何も主張できないのかなと。


 本当にそうなら、絶対に言ってはならない言葉が一つあります。ええ、なろうにいると当たり前のように見かけるあの言葉です。


――「批判は良くない」その言葉はね、誰かを貶すことなく何かを主張できる人だけが口にしていい、そんな言葉だと思います。


  ◇


 そもそも、批判が良くないというのは、「創作」において「揚げ足取り」のようなことを「作者に直接語りかける」場合に限定した話ではないでしょうか?


 創作というのは、ある程度の自由が必要です。例えば小説の中でヒロインを二人出したとします。この話を読んだ読者から「二股は良くない」とか感想欄に書かれても、作者としては少し困ります。そういう批判は感想欄ではなくエッセイのような、作者が反応しなくていい所でやってほしいかなと。

 逆に、エッセイや普通の会話で「俺、いま彼女が二人いるんだけどさ〜」なんて言えば、「二股は良くない」と言われても仕方がないでしょう。二股は批判に値する行為です。それを否定する人は一種の狂人だと思います。


 先程の「読まれてない作家さんは奇行に走ることがある」という発言、相当に酷い侮辱だと思います。少なくとも、「あまり読まれていない作家さん」に、「ふざけるな、俺は奇行に走らない」とフルボッコにされてもおかしくない位には、ひどい発言のはずです。

 ……まあ、それは流石に言い過ぎかもしれません。ですが、知り合いの作家がそういうことを言ったのであれば、「その発言はおかしい」と、たしなめた方が良いような発言だと思います。


――そうしないと、なろう作家は、明らかにおかしい発言をしても誰もたしなめようとしない、異様な集団に見えてしまいますから。


  ◇


 なろうで、「作者が傷つくような発言は、作者が見に行かないところですべき」というような発言を見かけたことがあります。一見もっともらしく聞こえますが、本当のところはどうでしょう?

 私には、悪口は言いたい、だけど悪口を言われたくない、そんな「臆病者」が、自分を正当化するのに都合が良いのでそう言っているだけではないか、そう感じます。

 例え批判的でも、一つの意見として「前提条件」をはっきりさせて「根拠となる事実」「理の通った論旨」を明記して「思ったことを主張する」、これは、なろうの中でも十分にできることでしょう。

 具体的な、言葉を選んだ批判は感想欄でも禁じられているわけではありません。作品としての読み応えがあり、また反論を受け付けるのなら、エッセイとして投稿するのもありだと思います。


 大体、本当に「作者が見に行かないところ」で発言するのが目的なら、広く公開された場所で発言すべきではありません。

 誰でも見れる場所で発言しておいて、「ここなら作者が見にこない」なんて、欺瞞も良いところです。なろうのガイドラインは、論証的でない感想に対し肯定的ではありませんが、だからと言って、外部なら良いというのも違うでしょう。

 わざわざツイッターで発信するくらいに悪口を言いたくてしょうがない、なのに二言目には「批判は良くない」なんて言う、そんな人が多く見受けられるから、なろうというのは「駄サイクル」だと思われてしまうのです。


―― 駄サイクル※ ――――――――――――


 (主に創作活動において)「見る→褒める→作る→褒められる(以下ループ)という需要と供給が成立した、自己顕示欲を満たすための完成された世界から抜け出そうとしない」自称アーチストの活動(笑)のことである。


――――――――――――――――――――――


 もちろん、「駄サイクル」なんて言葉、普通の人は知りません。ですが、その言葉が指し示しているものは、普通の人にも感じ取れるのです。

 人を貶しながら批判は良くないと言うその態度に、普通の人は違和感を覚えるのです。


 なろうと関係ない人がなろう作家を馬鹿にする。その理由はとても単純で、なろう作家に信用がないからです。品質が低いと思われてるのです。そしてその宣伝は、往々にして「なろう作家」自身の手で行われています。


  ◇


 書籍を買ってくれるお客さんは、なろうユーザーだけではありません。なろうに出入りしていない、本屋に足しげく通う人もお客さんのはずです。


 知らない作家の本が書店に並んでいた。なろうで無料で公開されている作品だった。

 その人のツイッターをちらっと見たら、「なろう作家は~」みたいな言葉に過剰反応してた。まるで業者のようにリツイートや自作の宣伝ばかりしてた。とにかく「なろうに」誘導する人だった。そんな、「なろうあるある」みたいな作家さんの本、私は買う気がしません。


 そんな「なろう作家」の書籍に、求心力はありません。作家さんには、ツイッターを見るのはなろうユーザーだけではなく、普通の人もいることを意識してほしいなと思います。


――特に、書籍化作品を通して普通の人と接する機会も多いであろう書籍化作家さまは、より強く意識した方がいい、そんな風に思います。

※駄サイクル:「ピクシブ百科事典 【駄サイクル】」より引用。

https://dic.pixiv.net/a/%E9%A7%84%E3%82%B5%E3%82%A4%E3%82%AF%E3%83%AB

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ