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女子中高校生が部活で迷宮に入るだけ。 東京迷宮_2015~  作者: (=`ω´=)
〔二千十六年度、智香子、中等部二年生編〕

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学習効果

「踏み込みとか、足を精妙に使う場合はこの足だと困ることが、それなりにあるんですが」

 柳瀬さんは、そう続けた。

「まあ、どうにか対応してます。

 これじゃなくて、競技用の足をつけると、かなり応用が利きますし」

「あれ、生身のみたいに自由に動かせるってわけではないんだよね?」

 佐治さんが、そう確認した。

「迷宮の中では、かなり激しく動いていたようだけど」

「動かせはしないですね。

 義足ですから」

 柳瀬さんは答えた。

「機械仕掛けで、神経のパルスを読み取って、考えた通りに動かせる義肢なんかもあるようですが、そちらはまだ実験段階のようで。

 それに、何年か前に迷宮でドロップしたアイテムに、かなり完璧に近い義肢があるそうで。

 ただこれも、今はまだ研究段階だから、それを応用した実用品が出回るのはかなり先になるでしょうね」

「動かせなくても、あれだけ動けるのかあ」

 黎は、素直に感心していた。

「健常者以上に、自由に動けていたように見えたけど」

「動かす、というより、使いこなす、でしょうかね」

 柳瀬さんは、そういった。

「できないことがわかっているから、それを前提にして使い方を工夫する。

 特に競技用の義足は少しくらいは負荷をかけてもいいようになっているので、それでどうにかやっていけます」

「使いこなす、かあ」

 佐治さんは、いった。

「それだけでも、結構凄い気がするけど」

「正直、かなり気を入れて練習しましたからね」

 柳瀬さんは、そういった。

「ここの入試も大変だったけど、それに負けず劣らずの努力をしましたから」

 そうなんだろうな、と、智香子は思う。

 柳瀬さん自身はさらりといっているけど、かなり大変な思いをしてきたはずなのだ。

 にも関わらず、こうして、少なくとも表面上は前向きに動き続けているというのは、なかなか大変なことなのではないか。

「それよりも、さっきから気になっていたんですが」

 今度は、柳瀬さんの方から、話題を振ってきた。

「香椎さん、でしたっけ?

 なんとなく、顔に見覚えがあるんだけど。

 これまで、どこかで会ったことがありましたっけ?」

「こちらは記憶にないけど」

 少し考えてから、香椎さんは首を横に振った。

「家、どこだっけ?

 うちは新宿区だけど」

「ずっと世田谷区住み」

 柳瀬さんは、そういった。

「ってことは、学校とかで会ったことはないはずっすよねえ。

 じゃあ、気のせいか」

「香椎さん、美少女だもんな」

 佐治さんが、そういった。

「どこかで見かけたら、そのこと自体も印象に残っていると思うけど」

 この六人の中で一番容姿に恵まれているのは、間違いなく香椎さんだった。

 その意味で、香椎さんは普通に過ごしていても人目を引く人なのである。

「まあ、気のせいでしょ」

 柳瀬さんはそういって、その話題を打ち切った。



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