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女子中高校生が部活で迷宮に入るだけ。 東京迷宮_2015~  作者: (=`ω´=)
〔二千十五年度、智香子、中等部一年生編〕

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箇条書きの草案

「実際にパーティを組む段になった時の注意事項としては、そんなところかなあ」

 佐治さんは、そう続ける。

「ただ、あまりよく知らない人とパーティを組む時は、本当にその相手が信用できるのかどうか、慎重に見定めて欲しいとは思うけど」

「パーティを組む人をどう選ぶべきか、そういった内容も盛り込んでおく?」

 備品のノートパソコンを開いてこれまでの内容を要約してタイプしながら、智香子は確認をした。

「あくまでガイドラインってことだし、念を入れてそこまで踏み込んでおいた方がいいのかなあ」

「今回の目的を考えると、やっておくべきでしょうね」

 黎はいった。

「よく知らない人だけとパーティを組むな、とか、いっしょに迷宮に入る人間について、性格面や普段の素行面などについても、よーく見定めましょう、とか。

 そういった、常識的な内容になるとは思うんだけど」

「必然的に、そうなるよねえ」

 香椎さんも、そう続ける。

「安易につき合いの浅い人を信用するな、とか、よく知らない人にすぐついていくのは止めましょうとか、それこそ小学生レベルの注意事項になっちゃうけど」

「でもそれは、仕方がないんじゃないかな?」

 佐治さんは、頷きながらそういった。

「念のため、わかりきった内容でも事前に注意をしておこう、っていうのが今回の目的なわけでさ。

 小学生レベルでもなんでも、必要なことは盛り込んでおいた方がいいと思うよ、今回の場合」

「うちの生徒なら、こんな内容、いちいちいわれるまでもなくわかっているとは思うけどね」

 智香子も、パソコンの画面から顔をあげて頷いた。

「でも今回は、そのわかりきった内容を確認しておくことに意味があるのか。

 その、学校側からすれば、免責事項みたいなもんだしね、これ」

「そうそう」

 佐治さんは、そういって頷く。

「免責事項というか、この程度の内容は事前に指導しましたよってアリバイを作るためのもんでしょ、これって。

 だから、わかりきった内容をあえて書き出す、っていうのも重要な仕事だと思う」

「そういや、ロストしたうちの父もことあるごとにいってたなあ」

 香椎さんが、遠い目をしていった。

「まともな社会性のあるやつが、探索者なんかやっているはずがない。

 長く探索者を続けているようなやつは、例外なくどこか世間並みの基準から外れたやつだった」

「探索者になんかならなくても、普通に生活できる人の方が大半だしねえ」

 佐治さんは、香椎さんの言葉に大きく頷く。

「兼業でたまに入るとかならともかく、専業でずっと迷宮に入り続けているような人は、どこかおかしい部分を持っていると思うよ。

 それだけに、校外の人とパーティを組む時には慎重になる必要があるわけだし」

「では、小学生レベルの内容でもあえて盛り込む、という方向で」

 智香子はそういってまたパソコンの画面に視線を落とした。

「これまでに出た内容以外、なにかあるかな?」


 それから小一時間ほどをかけて、智香子たち四人はガイドラインの基本内容をまとめあげた。

 急いでリストアップした内容だったから、まだこの時点では箇条書きのメモ程度でしかないが、これから先輩方や勝呂先生に内容を確認して貰い、方向性が間違っていないことを確認してから文章面をブラッシュアップするする予定になっている。

 智香子は意見が出尽くした頃を見計らってこれまでに出された内容を一度読みあげ、他の三人に対して他に意見はないかと確認してから、そのテキストを紙にプリントアウトした。

 これ以降は、この原案を元にして他の人たちにも意見を求めて、さらに洗練された内容にしていく作業に移ることになる。



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