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碧い月へ  作者: フレーズ
23/36

花畑

私の大切な花畑


大好きな白い花で


一面おおわれていた


しかし月日が経つうち


ところどころ隙間ができ


雑草が生えてきた


私は花畑を守るため


その雑草を丁寧に取り除いた


少し経つとまた雑草は生え


私はまた取り除く


いつもその繰り返し


私は段々面倒になった


だから少し放っておいた


するとその雑草は


小さなピンクの花を咲かせた


雑草と決め付けていたもの


実は名の在る植物だった


その植物は


花畑の隙間を埋め尽くし


私の心を満たしてくれた


いつしかその花畑は


二種類の花が咲き乱れ


風に吹かれ音を奏でる


力強い旋律で心が踊り


優しい音色で心が安まる


その音楽に魅了され


私はずっと目を閉じていた


気付くと花はとうに散り


雑草のような植物が


大切な畑をおおっていた


私は願った


もう一度咲かせてよ


綺麗な花を一面に


どちらの花でもいいからさ


そしてもう一度だけ


綺麗な音を奏でて


私のために……



しばらく経つと花は咲いた


今度は小さなブルーの花


その小さな花も


風に吹かれ音を奏でる


それはオルゴールに似た


少し悲しい旋律だった


私は耳をすまし


その静かな音色を聴いていた


いつまでもいつまでも


ただその音色を聴いていた


大切なものを想うように


愛しいものを想うように



そして


もう二度と蘇らない


消えた思いを想うように


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